VFX-JAPANアワード最優秀賞に「シン・ゴジラ」「君の名は。」など

アワード/コンテスト

 国内のCG・VFX業界の団体であるVFX-JAPANが、2016年の成果を顕彰するVFX-JAPANアワード 2017の最優秀賞を発表した。2017年3月10日、東京・秋葉原UDXシアターにて表彰式を開催、すでに発表されている優秀賞への表彰と合せて、その場で発表された。
 アワードは7部門に分かれており、それぞれ4つの優秀賞(ショートフィルム部門のみ3作品)が選ばれた。このなかから最優秀賞が決まった。

 最優秀賞は劇場公開実写映画部門が『シン・ゴジラ』、劇場公開アニメーション映画部門は『君の名は。』となった。2016年の映画界を席巻した2作品が、映像のテクノロジーと表現でも高い評価を受けたかたちだ。
 テレビ番組部門はNHKの歴史科学ドキュメント『知られざる恐竜王国ニッポン』。ゲーム映像部門は『FINAL FANTASY XV』だった。同作は劇場アニメーション版もアニメーション映画部門で優秀賞となっている。
 CM・プロモーションビデオ部門は、オムニバス・ジャパンが制作した『ガメラ生誕50周年記念映像』である。ショートフィルム部門は『機動警察パトレイバーREBOOT』で、カラー デジタル部が映像を手がけている。そして先導的視覚効果部門は『9次元からきた男』である。

 VFX-JAPANは、国内のCG・VFX技術の発展と拡大を背景に2012年に業界の活性化を目的に設立された。VFX-JAPANアワードはその活動の一環で、今年で5回目を迎える。
 最優秀賞はVFX-JAPANの個人会員、法人会員の投票によって決められる。2016年は話題作の多い中で、やはりと思わせる結果となった。

 アニメーションは、CG活用のなかでもとりわけ重要なジャンルのひとつである。劇場公開アニメーション映画部門が設けられているほか、他部門での優秀賞も数多い。
 劇場公開アニメーション映画部門は最優秀賞のほか、『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』、『GANTZ:0』、『ルドルフとイッパイアッテナ』が優秀賞に輝いた。ショートフィルム部門は最優秀賞の『機動警察パトレイバーREBOOT』を含め、『ムーム』、『THE GIFT』と全てがアニメーションだった。
 またテレビ番組部門では深夜アニメの『ブブキ・ブランキ』、そして『SUSHI POLICE』、CM・プロモーションビデオ部門では『Max Man & Maya Man』と『athome.CO.JP 物語』篇、先導的視覚効果部門でも『攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver』が挙がっている。その多様な作品群は、CGアニメーションの表現の幅の広さを示している。

一般社団法人VFX-JAPAN
https://vfx-japan.jp/

■ 劇場公開実写映画部門 最優秀賞
『シン・ゴジラ』
TMA1 ディレクター 佐藤敦紀

■ 劇場公開アニメーション映画部門 最優秀賞
『君の名は。』
3DCGチーフ 竹内良貴

■ テレビ番組部門 最優秀賞
『知られざる恐竜王国ニッポン』
NHK番組制作技術(CGVFX) VFXスーパーバイザー 松永孝治

■ ゲーム映像部門 最優秀賞
『FINAL FANTASY XV』
スクウェア・エニックス 第2ビジネス・ディビジョン 加藤秀和

■ CM・プロモーションビデオ部門 最優秀賞
『ガメラ生誕50周年記念映像』
オムニバス・ジャパン コンテンツプロダクションセンター VFX/CG Producer 城戸久倫

■ ショートフィルム部門 最優秀賞
『機動警察パトレイバーREBOOT』
カラー デジタル部 CGI作画監督 松井祐亮

■ 先導的視覚効果部門 最優秀賞
『9次元からきた男』
オムニバス・ジャパン コンテンツプロダクションセンター プロデューサー 徳重岳浩

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