2018年1月26日、東映アニメーションは18年4月1日に株式分割を実施すると発表した。3月31日を基準日として、1株を3株に分割する。保有株式が3倍になるかたちだ。東映アニメーションの発行済株式総数は、現在の1400万株から4200万株に増加する。
株式分割後は、理論上は株価が1/3に下落するため、資産としての大きな変化はない。しかし、1株当たりの株価が下落することで、投資家が東映アニメーションの株を買い易くなり、流動性が高まるメリットがある。
また同時に決定した2019年3月期以降の株主優待制度の変更で、オリジナルQUOカードの入手のチャンスが広がる。QUOカードは描きおろしデザインも含めて、同社の人気アニメをデザインしたもの。これまでは所有100株以上で新作2枚、名作2枚(各500円)を1セットとしていた。(株数に応じて優待数増加) この額面を500円から300円に変更するが、従来の100株保有者は、株式分割で300株分3セットの入手となる。
株式分割は、近年の業績好調と株価上昇を反映したものである。東映アニメーションの株価は、2010年から12年は1株1000円台後半であったが、13年頃より上昇をはじめ2016年には5000円を超えた。17年以降はさらに上昇基調を強めて、現在は18年1月26日の終値は1万1250円にもなっている。8年間でおよそ7倍にもなった。
株式売買単位が100株であるため、当初は20万円以下で気軽に投資できたが、現在は100万円以上からと手を出しにくくなっている。個人投資家がより保有しやすいことを目指した、と言っていいだろう。