2018年1月27日に2018年3月期第3四半期決算を発表した東映アニメーションは、その好調から通期連結業績予想を大幅に引き上げた。同社は期初予想(17年5月12日)を、17年7月28日に一度上方修正していたが、今回はそれに続く今期2度目と変更となる。
変更後の通期連結の売上高予想は460億円を見込む。前回の380億円から21.1%増え、期初予想の330億円からは39%もの増加になる。この結果連結売上高は過去最高であった前期(17年3月期)を大幅に上回り、記録を大幅に更新する。
利益面でも予想で営業利益を91億円から116億円、経常利益を94億円から120億円、当期純利益を63億円から83億円に変更した。こちらも全て過去最高を更新することになる。
東映アニメーションは、修正の理由としてスマホアプリゲームの好調を理由に挙げる。なかでも主力タイトルとなっているのが、人気マンガを原作にアニメ化された「ドラゴンボール」シリーズ。国内大ヒットになった『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』は、海外にも人気を広げている。その他にも各種アプリゲームが、前回の業績予想発表時の見通しを上回っているとしている。
東映アニメーションは、エンタテイメント事業特有のヒット作の有無に業績が左右されやすいことから、業績予想は保守的な数字にする傾向が強い。それでも2度にわたる修正、その幅の大きさからは、予想を大きく超える業績の好調を感じさせる。近年、力をいれてきたスマホアプリゲーム事業、海外市場の成長が、大きな成果となって返ってきている。