「ガルパン 最終章」週末興収4位・アベレッジ1位の好発進 早くも上映館拡大決定

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 12月9日より全国公開となった人気アニメシリーズ『ガールズ&パンツァー』の最新劇場映画『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』が好調なスタートを切っている。
 9日(土)、10日(日)の2日間の興業収入が1億4598万1740円となった。これは週末興行収入ランキング第4位となった。また観客動員数は11万8798人と、早くも10万人の大台を大きく超えた。

 『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』の公開スタート時の劇場数は59館と小振りだった。通常は公開劇場数が100館以上、数百館規模の作品が上位を占める週末興行ランキングでの4位は異例だ。もともと期待作ではあったが、予想をさらに上回るヒットと言っていいだろう。
 作品の人気は、1館あたりの売上高を示すスクリーンアベレージにも表れている。スクリーンベレッジは247万4266円とこちらもサプライズな数値だ。
 こうした好調を受けて早くも追加公開劇場が決まった。現在の59館に加えて、年明けから新たに27館で上映される。興行成績もこれに合せて息長く伸びていきそうだ。

 『ガールズ&パンツァー』は2012年にスタート、テレビアニメのほかOVA、そして2015年に公開された劇場版などがある。戦車道と呼ばれる架空の武道がある世界で、女子高生たちがそれに奮戦する。劇場映画が1年間にわたるロングラン公開をするなど息の長い人気を保っている。
 今回の劇場版は、新たなストーリーを全6部作で描く第1弾となる。上映時間は47分、通常鑑賞料金は1200円と中編映画を数年間かけて劇場公開を進めることになる。

 こうした劇場公開スタイルは、近年、アニメで増えており、新しいビジネスモデルとなっている。なかでも『ガールズ&パンツァー』の製作の中心のバンダイビジュルは、『宇宙戦艦ヤマト2199』や『機動戦士ガンダムUC』、『攻殻機動隊 ARISE』などでこれを得意としてきた。これまでコアなSF作品が多かったが、新たに女の子が主体の『ガールズ&パンツァー』でもこれに挑戦することになったが、これが成功した。
 バンダイビジュアルは、『ガールズ&パンツァー』のアニメーション制作を手掛けるアクタスを子会社化したばかり。オリジナルアニメでもあり、ヒットすれば恩恵もより大きく、バンダイビジュアルにとっては今後のさらなる主力作品になりそうだ。

『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』
公開2日間興行収入ランキング 4位
土日2日間動員 11万8,798人
土日2日間興行収入1億4,598万1,740円
12月9日(土) 動員:80,078人 興収:99,146,480円
12月10日(日) 動員:38,720人 興収: 46,835,260円
スクリーンアベレージ1位 2,474,266円

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