テレビでも映画でもなく、ビデオカセットやDVDを作品発表の最初のメディアとするアニメ作品。OVA(オリジナルビデオアニメ)として知られた形態だ。配信や深夜放送アニメが普及する以前は、アニメにとってとりわけ重要なジャンルであった。
そのOVAの起源はどこにあるのだろうか。一般には1983年11月21日にビデオカセットにてリリースされた『ダロス』が世界最初のOVA作品だとされている。原作・脚本に鳥海永行、脚本・監督を押井守が担当し、スタジオぴえろがアニメーション制作した全4話のSF巨編だ。そして本作を発売したのが当時バンダイが立ち上げたばかりのレーベル「エモーション」である。
レーベルからはその後『王立宇宙軍 オネアミスの翼』、 『AKIRA』、『機動警察パトレイバー』、 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』、『COWBOY BEBOP』がリリースされる。さらに『ラブライブ!』や 『転生したらスライムだった件』といった現在の作品までつながる。
そのエモーションが『ダロス』を発売してから2023年で40周年を迎える。母体企業はバンダイ、バンダイビジュアル、バンダイナムコアーツ、バンダイナムコフィルムワークスをと変遷を重ねるが、最も歴史のある映像パッケージソフトのレーベルとして今に続いている。
この40周年を記念した企画「EMOTION 40th Anniversary Program」がこのほどスタートした。まずは記念ロゴと記念ビジュアル、記念ムービーを制作一般公開した。また記念サイトのオープンし、レーベルの歴史とその豊富なラインナップをアピールする。
記念サイトでは40周年に関連した記念商品も販売する。第1弾商品のひとつが『ダロス』だ。「EMOTION 40th Anniversary Edition」Blu-rayを2023年3月24日に発売する。
価格は6380円(税込)。本編120分に幻のパイロット映像(イメージボード集)やドキュメントムービー「リメンバー・ダロス1983-2003」、EMOTION歴代ムービングロゴ集といった映像特典も約45分収録される。また完結記念版パンフレット(1984年)やDVD封入特典ブックレット(2004年)といったデジタルアーカイブ[静止画]もあり、視聴価値が高いものとなる。
「EMOTION 40th Anniversary Program」では今後も 上映会、 配信番組など様々な展開を予定している。詳細はサイトを通じて随時告知する。
「EMOTION 40th Anniversary Program」
40周年記念サイト: https://v-storage.bnarts.jp/sp-site/emotion40th/