北米でヒット中の『ゴジラ −1.0』が、引き続き興行記録を伸ばしている。2023年12月1日公開からすでに1ヵ月を超えるが、いくつもの大作映画が新たに公開されたにも関わらず、2024年1月に入ってもスクリーン数は1000以上を維持する。
1月9日には興行収入は4955万ドルになり、2021年公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の記録4950万を上回った。米国で公開された日本映画では、『ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』に続く歴代2位となった。2000年以降に公開された邦画では、過去最高である。
アニメに較べると海外でのビジネスはいまひとつとされてきた実写邦画の評価を覆す歴史的な出来事と言っていいだろう。興行成績だけでなく、シカゴ映画批評家協会の最優秀VFX映画賞やラスベガス映画批評家協会の最優秀国際映画賞を受賞するなどアワードでの活躍も目立つ。興行と高い評価の両方を獲得しているのも注目すべき点だ。
1月11日現在で、北米興行収入は4986万ドル。公開は7週目に入り、さすがに勢いは衰えているが、節目となる5000万ドルを最終的に超えそうだ。
『ゴジラ −1.0』から一週間遅れて公開された宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』も、引き続き人気を集めている。こちらは1月9日に興行収入4000万ドルを突破、11日までに4058万ドルに達した。『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』や『呪術廻戦 0』を超えて、こちらも邦画で歴代5位、日本アニメでは歴代4位と大きな記録を築いている。
アワードでは、さらに大きな活躍をしている。ニューヨーク、ロサンゼルスの各映画批評家協会賞をはじめ、直近では海外作品としては初めてゴールデングローブ賞の最優秀アニメーション映画賞を受賞して大きなニュースとなった。さらにアニメーションのアカデミーとされるアニー賞では7部門ものノミネートとなっている。
今後は米国アカデミー賞のノミネートの発表も控える。さらにその先の大きな結果も期待される。そうなれば、興行成績もまたブーストがかかり、さらに大きな記録を残すこともありそうだ。