映像配信プラットフォームHuluを運営するHJホールディングスの2018年3月期第2四半期の決算が明らかになった。持ち株会社日本テレビホールディングスの決算発表と合せて公開された。発表資料によれば、HJホールディングスの第2四半期までの売上高は86億7100万円、前年同期で10.9%増と二桁成長である。
売上げの拡大は、会員数の伸びに支えられた。2017年9月末の会員数は155万4445人、四半期で6633人の増加であった。2016年9月末の会員数は145万2000人であったから、一年で約7%、10万人の会員が増加したことになる。
会員数の増加には、オリジナルコンテンツが力を発揮している。第2四半期までには計上されなかったが、2017年10月1日には人気アーティスト・安室奈美恵のオリジナルドキュメンタリーの配信を開始したところ、一日で1万2000人以上のユーザー登録があったとしている。
しかし事業の順調な拡大は続くが、依然赤字が続いている。第2四半期の営業損失は17億8700万円、経常損失17億7000万円、当期損失18億9400万円とその水準は大きい。前年同期の営業損失6億2400万円、経常損失4億2300万円、当期損失4億2400万円からも大きく拡大した。
前年までは赤字幅は縮小傾向であったが、短期的な収支の均衡でなく、積極的なシステム投資、コンテンツ投資によるユーザーの獲得を優先しているためとみられる。
積極的投資の背景にあるのが、7月に実施されたHJホールディングスの第三者割当増資である。これまでは日本テレビが全ての株式を保有していたが、これにHulu,LLC(米国)とヤフー、東宝、讀賣テレビ放送、中京テレビの5社が株主に加わった。資本増強に加えて、強力のパートナーを得ることで事業の拡大を目指すことになる。