TV局系パッケージメーカー苦戦 第2Qポニキャン赤字拡大、バップ減収減益

ファイナンス決算

 日本テレビホールディングスのグループ企業バップ、フジ・メディア・ ホールディングスのグループ企業ポニーキャニオン。ふたつの放送局系の映像音楽企業の決算が明らかになっている。いずれも音楽、映画、テレビドラマの他にアニメ作品も多く手がける企業だ。
 しかし、両社とも映像・音楽のパッケージビジネスの逆風もあり、冴えない業績となった。ポニーキャニオンは営業損失が拡大、バップは減収減益となっている。

 ポニーキャニオンの売上高は、ほぼ前年並みの160億2100万円(0.9%増)だった。配信向けの販売やライセンス収入が堅調に推移した。
 一方で営業損失が8億4800万円と前年同期の2億6900万円より大幅に拡大した。期中はアニメでは話題作『進撃の巨人』シーズン2、洋画ではヒットミュージカル『ラ・ラ・ランド』などをラインナップしていた。しかし映像パッケージ(DVD、Blu-ray)の売上高が当初見込みを下回った。加えて、在庫の廃棄損失を計上したことが響いた。これに伴いポニーキャニオンは、営業利益の通期予想を当初見通しより6億円引き下げた。
 第3四半期以降は、引き続きパッケージ(DVD、Blu-ray、CD)以外の事業の拡大を目指す。アニメでは『ボールームへようこそ』などの話題作が登場する。

 バップの業績も伸び悩んだ。売上高64億3000万円は、前年同期比で7.5%減。営業利益は3億8500万円(36%減)、経常利益は4億7600万円(31.6%減)、当期純利益は3億4300万円(43.8%減)と、いずれも前年を下回った。
 期中は、アニメでは「それいけアンパンマン」シリーズ、「ルパン三世」シリーズ、劇場アニメ『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』といった作品の映像パッケージを取り扱った。またグループ会社の日本テレビが、32億円を超える興行収入となった映画『メアリと魔女の花』の主幹事を務めている。

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