「東京アニメピッチグランプリ」参加募集 賞金100万円に仏アヌシー映画祭MIFA参加のチャンスも

アヌシー映画祭「Tokyo Pitch」

 東京都は地場産業であるアニメの関連企業振興を目指し、このほど情報発信サイト「Tokyo Anime Business Accelerator」を立ち上げた。サイトでは、都が実施する様々なアニメ産業支援プログラムを紹介する。
 また、サイト立ち上げと同時に、2018年2月に開催される「東京アニメピッチグランプリ」と、アニメビジネスの海外展開を支援するセミナーの参加者募集を開始した。

 海外ビジネスセミナーは、「海外マーケット」、「海外アニメビジネスの交渉術」、「アニメビジネスの商習慣と資金調達」、「商談ツールの作成」など全5回から構成される。7月末から随時開催されるが、1回から参加可能となっている。
 講師には、米国のエンタテイメントビジネスの専門家でWOWMAX代表取締役の海部正樹氏、東映アニメーションの海外部門の責任者の経験が長い風早完次氏、エンタテイメント分野の弁護士である四宮隆史氏、電通コンサルティングの森祐治氏、米国の企画開発の専門家シャロン・ゴメス氏が担当する。
 参加費は無料。中小企業や個人事業主のほか、都内在住者や都内での在勤者、学生も受講可能だ。

 「東京アニメピッチグランプリ」は、自身の持つアニメ企画をプレゼンテーションするピッチのコンテストになる。コンテンスト入賞の上位最大3組に各100万円の賞金が用意されている。またコンテストの入賞者から、2008年6月にフランスで開催されるアヌシー国際アニメーション映画祭の国際見本市MIFAへの出展支援対象も選ばれる。

 東京都は2016年、17年のMIFAで東京都の事業者のアニメ企画の紹介、ビジネスマッチングを実施して、大きな成果を挙げている。これまでは個別の選考を実施していたが、18年は「東京アニメピッチグランプリ」を通じて、対象者を決める。
 逆に18年の「TOKYO PITCH」の参加希望者は、「東京アニメピッチグランプリ」に登録しなければいけない。また「東京アニメピッチグランプリ」にエントリーするには、5回ある海外ビジネスセミナーのうち1回以上受講することが必要だ。セミナー参加の段階では、オリジナル企画は定まっている必要はない。

 国内のアニメビジネスにおいて、海外ビジネスの比率が近年、しだいに大きくなっている。それは大手企業のほか、中小企業や個人事業主、クリエイターにも無関係でない。今回のセミナーは、そうした状況を知るよい機会にもなるだろう。

「Tokyo Anime Business Accelerator」
https://anime-tokyo.com/ 

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