アニメ誌「アニメディア」 電子雑誌読み放題「マガジン☆WALKER」で同時配信開始

アニメディア2017年5月号

 1981年に創刊、36年の歴史を持つアニメ雑誌「アニメディア」が、初めて電子書籍で読めるようになった。株式会社ブックウォーカーが運営する電子雑誌読み放題サービスの「マガジン☆WALKER」の提供雑誌に、2017年4月10日より学研プラスが刊行する「アニメディア」が加わった。
 配信されているのは、同日4月10日発売の「アニメディア2017年5月号」である。リアル雑誌と同時リリースとなる。老舗アニメ雑誌の紙とデジタルの同時展開は、これまでにない試みだ。

 「マガジン☆WALKER」は、2016年5月にスタートしたばかり。デジタル映像や音楽、書籍で人気の毎月定額課金の利用放題サービスが、次は雑誌に広がるとKADOKAWAがいち早く乗り出したデジタルコンテンツサービスである。毎月500円で、一般誌とマンガ誌、併せて約60誌が読み放題となる。
 配信中の雑誌には「AERA」や「週刊朝日」、「ムー」、「週刊アスキー」、「サイゾー」、「MEN’S EX」、「anan」、「少年エース」、「ASUKA」、「COMICリュウ」まで、人気雑誌、有力誌が数多く含まれる。読むことだけを考えれば、かなりコストパフォーマンスが高い。

 「アニメディア」はアニメ雑誌の老舗で、「アニメージュ」(徳間書店)、「Newtype」(KADOKAWA)と並ぶ国内三大月刊アニメ雑誌として長年アニメファンに愛されてきた。その一角が電子書籍化、さらにライバル誌の刊行元のKADOKAWAで、しかも定額読み放題と、驚きの多いかたちとなった。
 デジタル化第1弾となった「アニメディア2017年5月号」では、女性を中心に盛り上がる『劇場版 黒子のバスケLAST GAME』を特集している。原作者の藤巻忠俊氏や多田俊介監督、声優陣のインタビューやスペシャルメッセージを掲載する。そのほか『進撃の巨人 Season 2』を初めとする春の新番組などボリューム満載だ。ネット上にはアニメ情報サイトも少なくないが、紙雑誌ならではの濃い取材と量をデジタルで読めるのは人気になりそうだ。

 定額読み放題での電子配信となれば、紙雑誌との喰い合いも懸念されるが、紙雑誌は豪華な特典やグラビアの保存などデジタルは違う魅力で購入されていると考えられる。手軽にデジタルで読めることで、新たな読者の開拓を狙うことが出来る。
 近年、アニメ雑誌は全体で販売数が伸び悩んでいるだけに、新た読者獲得につなげたいところだろう。さらに他雑誌がこうしたビジネスに追随するのかも注目される。

「マガジン☆WALKER」 https://magazinewalker.jp

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