
老舗の映画会社の日活が、2025年3月3日付でアニメーション事業に特化した新会社NK アニメーションを設立した。新会社は組織改編の一環で、これまで日活本体で手がけてきたアニメ関連事業を分割、新設会社としてスピンオフした。資本金は5000万円、日活が全株式を保有する完全子会社で、日活の代表取締役社⻑執行役員の佐藤直樹氏が代表取締役社⻑を兼任する。
新会社はアニメーション作品の企画・制作・宣伝とその関連事業を手がけ、この分野に特化する。日活は事業分割をすることで経営資源を集約し、経営効率の向上を実現するとしている。
日活は1912年設立、110年以上の歴史を持つ日本の映画界の老舗企業。1990年代以降、ナムコやインデックスの資本参加を経て、現在は日本テレビとスカパーJSATを大株主としている。
長年、アニメ事業とは関りが少なったが、2010年代後半より本格的に参入している。劇場版『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』や『「ツキウタ。」劇場版 RABBITS KINGDOM THE MOVIE』 、『こまねこのかいがりょこう』、『HIDARI』パイロット版などの配給を手がけている。またテレビアニメシリーズでも『悪役令嬢転生おじさん』 『僕の妻は感情がない』など多くの作品に製作出資している。NK アニメーションの設立を機会に、アニメーション事業にさらの積極的に関わることになりそうだ。