東映アニメ第2Q減収減益も、海外事業は堅調で8%増

ファイナンス決算

 アニメ製作大手の東映アニメーションは、2020年10月30日に21年3月期第2四半期の決算を発表した。決算該当期間は20年4月から9月までと、国内新型コロナ感染症拡大の影響の大きな時期であった。
 これまで好調を続けてきた東映アニメーションの決算も、減収減益と縮小に転じた。それでも売上高、利益とも減少幅は10%台にとどまり、引き続き高い利益水準を維持している。企業体力の強さを示した。
 第2四半期までの連結売上高は244億5500万円(15.7%減)、営業利益は74億9600万円(13.5%減)、経常利益は76億4000万円(14.5%減)、当期純利益は55億100万円(10.7%減)だった。

 部門別では映像製作・販売事業が売上高95億200万円(6.1%減)、営業利益25億7800万円(16.9%増)の減収増益。ライセンスを活用する版権事業は、売上高は138億1100万円(14.4%減)、営業利益が67億4800万円(14.4%減)の減収減益である。
 減少幅が大きかったのは商品販売事業だ。第2四半期までの売上高は前年同期の23億8700万円から9億4600万円と60.3%減と厳しい数字であった。前年あった劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』の反動があったほか、新型コロナウイルス感染拡大による販売店の営業自粛が響いた。営業損失を1億6300万円計上している。

 この他に減収要因となったのは、やはり新型コロナ感染症の影響を受けたセクターである。映像製作・販売事業での劇場アニメの売上高は3億6300万円の65.5%減、テレビアニメは9億4700万円の44.2%減。劇場は『映画プリキュアミラクルリープ』と『魔女見習いをさがして』の公開延期が響いた。またテレビアニメの制作で、制作の遅れから新作納品本数が減少したのに伴い売上が落ちこんだ。

 堅調を維持したのは海外関連である。映像製作・販売事業のうち海外向けの映像販売が65億9900万円と33.1%の増加になった。サウジアラビア向けの劇場アニメの納品、北米での『ドラゴンボール超 ブロリー』が牽引要因となった。
 海外版権事業は売上高71億700万円で8.1%の小幅減少。『ドラゴンボールZ KAKAROT』 、『スラムダンク』のアプリゲームが好調であった。
 この結果、海外売上高全体では8.4%増の145億6000万円になり、全体に占める海外比率は前年同期の46%から56%に大きく上昇している。海外ではアジア(41%)と北米(35%)で8割近く占める。ただし伸び率では中南米が前年比で54.5%と引き続き高い伸びとなっている。ヨーロッパも29.4%増の47億800万円と高い伸びを示した。

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