東宝第1Q増収増益 「ドラえもん」「名探偵コナン」がシリーズ新記録、アニメ製作事業は100%増

ファイナンス決算

 2017年3月期に過去最高利益を実現した東宝が、今期に入っても好調を維持している。2017年7月18日に発表された18年3月期第1四半期の連結売上高は710億200万円と前年同期比22.8%増と高い伸びを見せた。営業利益は174億4000万円(36%増)、経常利益175億7800万円(36.3%増)、当期純利益121億6300万円と利益面でも勢いがある。
 映画事業と演劇事業が、牽引している。映画事業の営業収入は496億6200万円(32%増)、営業利益は122億1400万円(58.8%増)、演劇事業の営業収入は37億4500万円( 17.2%増)、営業利益は11億1000万円(59.3%増)である。不動事業は賃貸物件がほぼ満室で稼働したが、福岡市の天神東宝ビルの再開発着工したことから償却費が増加し、減収減益となった。

 業績を牽引したのは、アニメシリーズ2本のヒットである。製作出資もする『映画 名探偵コナン から紅の恋歌』は興行収入67.7億円とシリーズ最高を記録した。また『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』も43.8億円とこちらもシリーズ最高を更新した。劇場アニメでは『映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ』も15.9億円で10億円を超えた。
 実写映画では『帝一の國』が18.8億円に達した。また洋画でも東宝東和で『SING/シング』、『ワイルド・スピードICEBREAK』といったヒットが出ている。
 映画営業事業の収入は153億600万円(26.6%増)、営業利益は43億800万円(33%増)となった。また映画興行事業は『美女と野獣』、『モアナと伝説の海』など他社の人気作品もあり、238億4700万円(26.9%増)、営業利益は49億9300万円(67.7%増)である。

 アニメ事業も引き続き好調だ。アニメ製作事業収入は、前年同期のほぼ2倍の29億3500万円にもなっている。これには映画『名探偵コナンから紅の恋歌』の製作出資に対する配分金収入も含まれる。この他、テレビシリーズ第2期が放送となった『僕のヒーローアカデミア』が出資作品になる。
 パッケージ事業収入も39億5100万円と前年の倍となったが、こちらは2016年夏に大ヒットになった『シン・ゴジラ』のDVDとブルーレイが発売され売上げを押し上げた。第2四半期以降も、やはり大ヒット作の『君の名は。』の映像パッケージが控えており、年間を通じても パッケージ事業収入は拡大しそうだ。
 映画事業全体は、アニメ製作事業、パッケージ事業、『夜は短し歩けよ乙女』も上映したODS事業、出版・商品事業、実写製作事業を含めて収入が496億6200万円(32.0%増)、営業利益が122億1400万円(58.8%増)と増収増益である。東宝の事業多角化が進んでいることを感じさせる数字だ。

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