ABCアニメーションが資本業務提携、ゲーム開発のトイジアムを完全子会社化


 朝日放送グループの子会社ABCアニメーションが、新たなM&Aを実施した。2024年8月9日に、ゲーム・アプリ開発事業のトイジアムの発行済全株式の譲受の株式譲渡契約を締結したと発表した。
 資本業務提携を結び、8月中に株式取得した後に子会社する。株式の88%は代表取締役の長野雄大氏が保有しており、取得価額は開示されていない。
 朝日放送グループは、中期戦略のひとつとして放送・コンテンツ事業の強化を掲げている。アニメ事業はその中核のひとつで、ABCアニメーションによるトイジアムの子会社化を通じてラインナップの拡充を実現する。またアニメ事業の強化やグローバル展開の拡大にもつなげる。

 トイジアムは2019年8月に設立、これまでに「Gift」や「スマッシュパーティ」などの家庭用ゲーム、PCゲーム、スマートフォン向けのゲーム等の開発を手がけることで成長を続けてきた。その開発力は、業界内からも高い評価を得ている。

 ABCアニメーショは朝日放送グループホールディングスのコンテンツ事業の戦略子会社で、テレビアニメ、劇場アニメの企画・製作を中心に広く展開する。グループの中ではアニメ関連事業の中間持株会社の役割も担っている。
 朝日放送グループのアニメ事業は1980年代からスタートし、これまで多くの作品を世に送り出してきた。現在は100%子会社のABCアニメーションを軸に事業拡大を目指している。
 また事業拡大にあたってはM&Aを積極的に活用している。2020年にはアニメーション制作で実績のあるSILVER LINK.の全株式を取得して子会社化している。2022年にはアニメキャラクター雑貨事業のゼロジーアクト、2023年にはCG映像制作のCGCGスタジオもグループ会社とした。
 トイジアムの子会社化もそうした流れのひとつになる。朝日放送グループは、今後も国内外でのアニメ事業加速させる総合コンテンツ事業グループを目指すとしている。

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