在阪大手放送局の朝日放送グループは、2023年8月7日に2024年第1四半期の決算発表をした。売上高は前年並みの202億3800万円で3.2%増、一方で利益面では損失が嵩んでいる。
営業損失が7億3400万円、経常損失が5億9800万円、損失幅は前年同期を大幅に上回った。当期純損失が4億2800万円と赤字に転落した。テレビ番組制作やコンテンツ制作費用が増加した放送・コンテンツ事業の営業損失が大きかった。
ただし朝日放送グループの業績は例年、第1四半期の利益が薄い傾向がある。このため通期では、営業利益25億円、経常利益27億円、当期純利益17億円を見通している。
朝日放送グループは、放送局のなかでも放送外の新規事業進出に特に積極的である。アニメ関連事業にも熱心で、アニメ企画・製作のABCアニメーション、アニメーション制作のSILVER LINK.、キャラクターブランドのDLEグループなどを子会社にする。企画・製作から制作、放送、マーケティングまでグループで幅広い事業を揃える。
24年第1四半期は、ABCアニメーション、SILVER LINK.、DLEグループのいずれもが前年同期比で増収だった。しかしSILVER LINK.とDLEは赤字から抜け出せなった。
ABCアニメーションは売上高5億4800万円(21%増)、営業利益8600万円。SILVER LINK.は売上高が5億6700万円と前年同期の2億6000万円から大幅に伸びたが、依然2200万円の営業損失だ。DLEグループは売上高3億8000万円(3%増)だが営業損失1億5000万円を計上している。