バンダイナムコHD第1Q売上高が過去最高 ゲーム・玩具・アニメのいずれも好調

ファイナンス決算

 エンタテイメント大手のバンダイナムコホールディングス(バンダイナムコHD)の2025年3月期第1四半期の決算が好調だ。連結売上高が過去最高の2806億2700万円(24.8%増)となったほか、営業利益が440億2300万円(57.3%増)、経常利益は490億7200万円(49.9%増)、純利益が340億5000万円(56.3%増)と利益面での伸びが大きい。
 期初の予想を大きく上回る勢いで、バンダイナムコHDは第2四半期の連結業績予想を上方修正した。売上高は5150億円から5550億円、営業利益は550億円から820億円、経常利益は575億円から880億円、純利益は400億円から600億円にそれぞれ引き上げた。
 ただし通期業績予想については、今回は修正をしなかった。国内外の市場環境や第3四半期以降に予定している家庭用ゲームの販売動向、さらに年末年始の大型商戦の動向を見極めたいとした。 

 ゲームが中心のデジタル事業、トイホビー事業、アニメ・音楽が中心のIPプロデュース事業の3つがいずれも増収増益で、バランスがとれた成長になっている。
 前期苦戦したデジタル事業の伸びが大きくなっている。売上高が1063億900万円(56.2%増)となったほか、営業利益が147億3100万円(53.5%増)と急伸した。6月に大ヒット作「ELDEN RING」の大型ダウンロードコンテンツを発売したところ3日間で500万本を越えたほか、本編タイトルのリピート販売も好調だった。

 トイホビー事業は売上高1328億1500万円(10.3%増)、営業利益が269億5700万円(14.1%増)。引き続きガンプラが好調で、『ONE PIECE』や「ドラゴンボール」シリーズが主力のトレーディングカードゲームやカプセルトイ、菓子・食品も貢献した。
 アミューズメント事業は売上高330億2700万円(16.9%増)、営業利益は27億7400万円(12.1%減)だった。国内アミューズメント施設の売上高は堅調だが、利益は前年同期を下回った。

 IPプロデュース事業は、アニメを中心とした映像作品の企画・制作やライツマネジメント、音楽・ライブなどから構成される。第1四半期の売上高は175億300万円(16.8%増)、営業利益が24億9500万円(135.6%増)と増収増益である。
 『ブルーロック』や「ガンダム」シリーズ、「ラブライブ!」シリーズ、『アイドリッシュセブン』、『転生したらスライムだった件』の配信権販売やライセンスが好調だとしている。豊富なヒット作が業績を支える。
 バンダイナムコHDは、劇場でヒットした映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の海外展開を進めるなどガンダムシリーズに力を入れている。さらに第2四半期以降はVR映像の『機動戦士ガンダム:銀灰の幻影』、Netflixで世界配信を控える『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』など、シリーズのグローバル展開に積極的だ。

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