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公開延期の「泣きたい私は猫をかぶる」6月18日からNetflix世界独占配信
- 2020/4/30
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新型コロナウィルス感染症拡大で、国内アニメ映画の公開延期が相次いでいる。2020年6月5日より東宝映像事業部配給で全国公開を予定していた『泣きたい私は猫をかぶる』もそのひとつだ。
ところが本作が6月18日より全世界で鑑賞出来ることになる。映像配信プラットフォームのNetflixが、『泣きたい私は猫をかぶる』の全世界独占配信を発表した。国内の新たな劇場公開日は発表されておらず、日本を含めた全世界で劇場オリジナルアニメの独占配信が実現する。
『泣きたい私は猫をかぶる』は、新進アニメ制作会社のスタジオコロリドが満を持して挑んだオリジナル企画・原作の長編ファンタジー。お面をつけることで猫に変れることが出来る女子中学生ムゲと、彼女が憧れる同級生の賢人を中心に不思議な青春ストーリーを繰り広げる。
アニメーション制作のスタジオコロリドは、2011年に設立。若手スタッフを中心に新感覚の作品を送り出す。2018年には長編劇場アニメ第1弾の石田祐康監督『ペンギン・ハイウェイ』が大きな話題を呼んだ。『泣きたい私は猫をかぶる』では、ベテランの佐藤順一と若手の柴山智隆が共同監督としてタッグ組む。脚本にヒットメーカーで知られる岡田麿里、企画はツインエンジンが行っている
独占配信を決定したNetflixは、毎月定額支払いで膨大なラインアップが見放題になる映像配信プラットフォームの大手だ。世界各国で外出規制が続く中、家で楽しめるエンタテイメントとして勢いを増している。直近の契約者数は世界で1億8000万を越える。
テレビや他の配信サービスで観ることの出来ないオリジナル番組に力を入れているのも特徴である。日本アニメを含むアニメーションにも注力する。
また昨年よりオリジナルの長編アニメーションにも乗り出した。自社製作の『クロース』はゴールデングローブ賞で最優秀長編アニメーション賞を受賞、配給するフランス作品『失くした体』と共にアカデミー賞長編アニメーション部門に2本のノミネートを送り出した。
米国アカデミー賞は先頃、新型コロナウィルス感染症の影響を考慮して2020年のアカデミー賞では例外として、これまで除外していた配信先行作品も対象にすると発表したばかりだ。『泣きたい私は猫をかぶる』も、ノミネート対象に含まれると見ていいだろう。
今回は社会的な状況に対応するなかで生まれた結果ではある。しかし映画鑑賞で配信ビジネスの勢いが拡大するなかで、映画ビジネスの今後をも考えさせる出来事となった。
『泣きたい私は猫をかぶる』
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