日米共同製作「ソニック」2019年11月15日全米公開、制作にマーザ・アニメーション参加

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 日本のゲーム会社が生みだした世界的なキャラクターが、ハリウッドの大作映画となって世界に羽ばたくことなった。米国の大手映画会社パラマウント・ピクチャーズとセガ・オブ・アメリカ(Sega of America, Inc.)は、人気ゲームシリーズ『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の長編映画を共同製作と北米公開日を明らかにした。
 映画は実写とアニメーションをハイブリッドしたものになり2019年11月15日の北米公開が決定、さらに世界各国での公開も目指す。タイトルは、現段階では未定だ。
 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』は 1991年にゲームソフトとして発売され、世界的なヒットになった。その後も多くのシリーズが制作され、テレビアニメやキャラクターグッズでも人気を呼んでいる。

 映画製作にあたっては、ハリウッドのヒットメーカーが多数参加する。プロデューサーのニール H. モリッツ氏はOriginal Filmを経営し、「ワイルド・スピード」シリーズやTVドラマ『プリズン・ブレイク』などの世界的なヒット作を生みだした。またエグゼクティブプロデューサーには、『デッドプール』の監督でBlur Studioのティム・ミラー氏が参加する。Blur Studioは米国トップクラスのビジュルエフェクト、CGスタジオとして知られている。監督もBlur Studioからジェフ・フォーラー監督を起用する。
 注目されるのは、企画・プロデュース、さらにCGアニメーションパートの制作に日本のマーザ・アニメーションプラネットが参加することだ。マーザはセガサミーグループのCGスタジオで、『キャプテンハーロック』、 『バイオハザード: ヴェンデッタ』など数々の話題のアニメ映画の制作を担当してきた。ゲームエンジンを用いたアニメーション映像の開発も進めている。こうした新しい技術がハリウッドの大作映画で活躍することになる。日本のエンタテイメント業界にとって大きな事件と言っていいだろう。

 日本のポップカルチャーは、現在、世界的に高い人気を博している。これを背景にアニメ、マンガ、ゲームを基に米国で映像化された作品は少なくない。しかし、従来は、映画権、翻案権の売り切りが多く、作品の内容への関与はあまりできなかった。また日本側の利益も限られていた。
 しかし、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』では、セガ・オブ・アメリカがとパラマウント・ピクチャーズの共同製作と発表している。さらに企画・プロデュース、制作への参加と日本側の関与が大きくなっている。日本のコンテンツの海外展開の新しいかたちとなった。
 日本のゲームコンテンツでは、任天堂とユニバーサルグループがやはり共同製作のかたちで『スーパーマリオ』のハリウッド映画化を先日発表したばかり。国内最大手の東宝もワーナーブラザースと『GODZILLA 2』、『名探偵ピカチュウ』を国際共同製作する。日本の人気コンテンツを軸にハリウッドの映画ビジネスに本格的に進出するといった新たな海外展開の流れが生まれつつあるようだ。

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