日本アニメ(ーター)見本市から12作品を一週間限定上映、「機動警察パトレイバー REBOOT」も


日本のアニメとアニメーターの新たな可能性を探るとして、ドワンゴとカラーが共同企画する日本アニメ(ーター)見本市が、2014年秋のスタートから約2年に近づいた。これまで発表された作品は30本を超え、他多種多彩な映像と表現が並ぶ。
このうち2015年以降に公開された作品から12作品が、「劇場上映 ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市」として2016年10月15日から21日まで東京と大阪で一週間の限定上映をする。劇場は新宿バルト9と梅田ブルク7、映像がボリュームたっぷりということもあり、チケットは税別2000円となる。

さらに今回は新作短編アニメ『機動警察パトレイバーREBOOT』が、上映されるというのも話題だ。『機動警察パトレイバー』は、クリエイティブ集団HEADGEARが原作のメディアプロジェクト。これまでアニメやマンガ、小説、ゲームなど様々なかたちで発表されてきた。アニメを彩る傑作でもある。
完全新作となる今回は、アニメーション制作を「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズで知られるスタジオカラーが担当するのが驚きである。ハイクオリティーな映像が期待できるだろう。さらに監督は『イヴの時間』や『サカサマのパテマ』の吉浦康裕を起用、キャラクターデザイン・作画監督に『おそ松さん』の浅野直之とまさに新しく生まれ変わる=REBOOTが期待される。一方で脚本は伊藤和典と吉浦康裕が共同執筆、メカニカルデザイン・監修に出渕裕と、HEADGEARのメンバーも協力し、時代を超えたクリエイティブが実現する。

勿論、これまでの日本アニメ(ーター)見本市の作品も見逃せない。2015年にも同様の上位企画があったことから、今回は全体の後半部分2015年3月以降のセカンドシーズン、7月以降のサードシーズンの中らピックアップされている。監督だけでも前田真宏、今石洋之、コヤマシゲト、川村真司、山本沙代、沖浦啓之ほか気鋭の作り手がずらりと並ぶ。さらに周りを固めるスタッフも超豪華、まさに見本市の様相だ。
映像制作手法も、手描きからCGまで様々だ。いずれも短編で、視聴者にはもっとじっくりと長くとの要望もあるかもしれないが、むしろ短編だからこその実験精神とクオリティが特徴だ。いまこうした作品を作れる場は日本にはあまりないだろう。そんな作品群がまとめて大スクリーンで観られる一週間が今回の企画だ。上映まであと2か月と少し日があるが、楽しみに待つ人も多そうだ。

劇場上映 ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市
http://animatorexpo.com/theater/
上映期間: 10月15日(土)~ 10月21日(金)まで
劇場: 新宿バルト9(東京)/ 梅田ブルク7(大阪)
チケット: 2,000円(税別)
     
上映作品 ()は監督
[セカンドシーズン]
第13話 『Kanon』 (前田真宏)
第14話 『SEX and VIOLENCE with MACHSPEED』 (今石洋之)
第15話 『おばけちゃん』 (コヤマシゲト)
第18話 『オチビサン』 (川村真司)
第19話 『I can Friday by day!』 (鶴巻和哉)
第21話 『偶像戦域』 (山下いくと)
第23話 『鼻下長紳士回顧録』 
第24話 『神速のRouge』 (鬼塚大輔)
[サードシーズン]
第28話 『ENDLESS NIGHT』 (山本沙代)
第32話 『新世紀いんぱくつ。』 (櫻木優平)
第34話 『旅のロボから』 (沖浦啓之)
第35話 『カセットガール』 (小林浩康)
[EXTRA]
『機動警察パトレイバーREBOOT』 (吉浦康裕)

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