WOWOW、ソニー・ピクチャーズ、クランチロール 3社共同製作オリジナルアニメ第1弾発表

WOWOW、ソニー・ピクチャーズ、クランチロール

 WOWOW、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメン、クランチロールの3社は、共同でオリジナルアニメ製作プロジェクトをスタートすると発表した。
 アニメ分野における3社のノウハウや知見を活かしながら、日本だけでなく世界で楽まれるテレビアニメシリーズの企画開発・製作をする。作品はWOWOWの放送や配信にだけでなく、ソニー・ピクチャーズ、クランチロールと連携することで世界展開目指す。北米、ヨーロッパ、アジアなどで映画、ゲーム、グッズ化などの多角展開を目指す。グローバルを前提とした大型プロジェクトだ。

 第1弾は人気小説家・冲方丁の初期代表作でアクションファンタジーの『ばいばい、 アース』に決定した。冲方丁は小説『天地明察』や『マルドゥック・スクランブル』で知られるほか『攻殻機動隊 ARISE』のシリーズ構成・脚本などアニメ分野でも活躍する。
 『ばいばい、 アース』 は、「普通の人間」である少女が「異形の存在」とみなされる世界で、「自分自身」を手に入れようとする物語。2000年に発表され、その独特の文体が注目となったが、映像化は今回初になる。大きな話題を呼ぶことになりそうだ。
 気になる監督などのスタッフやアニメーション制作会社、リリース時期などはまだ発表されていない。今後の情報を待つことになりそうだ。

 WOWOWは1991年に放送を開始した日本初の民間衛星放送局。現在は「WOWOWプライム」「WOWOWライブ」「WOWOWシネマ」「WOWOW 4K」の4チャンネルを運営する。さらに「WOWOWオンデマンド」では、放送番組を同時に配信するほか ライブ配信やアーカイブ配信、オンデマンド限定のコンテンツも実施する。
 オリジナルアニメの企画・製作にも熱心で、古くは富野由悠季監督の『ブレンパワード』、今 敏監督の『妄想代理人』、最近では神山健治監督の『永遠の831』といった作品がある。新たにソニー・ピクチャーズ エンタテインメン、クランチロールの協力を得ることで、大きな展開が期待されそうだ。

 クランチロールは、米国に拠点を持つアニメ番組配信の世界的大手だ。2021年にソニーグループの傘下に加わった。日本で配信サービスは行っていないが、アニメ製作出資は積極的に行っている。
 現在は企画・開発への取り組み姿勢も強めている。2021年にはフジテレビとの共同製作と連携も発表しており、今回の取り組みはそれに続く大きな取り組みとなる。

 『ばいばい、 アース』 は、共同製作の第1弾としている。3社協力による取り組みは今後も続くこちになりそうだ。

WOWOWオリジナルアニメ「ばいばい、 アース」
https://www.wowow.co.jp/info/info.php?info_id=8269&which=0  
原作: 冲方丁 『ばいばい、 アース』(角川文庫刊)

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