「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」、シリーズ興収過去最高で95億円に迫る

映画

 人気アニメ「名探偵コナン」シリーズの劇場映画が、興行収入で大きな記録を築いた。2022年4月15日に全国公開された『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』が、2022年10月30日時点で興行収入が94億8000万円を達成した。
 劇場アニメシリーズは1997年の『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』を最初として本作で25作目となるが、興行収入が過去最高となる。これまでのシリーズ最高の興行収入は、コロナ禍前、2019年4月12日に公開した『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』の93億7000万円だった。

 公開から半年以上経ってからの記録更新は、実は本作の内容と関連している。『ハロウィンの花嫁』は、そのタイトルどおり舞台はハロウィンの時期になっている。ハロウィンの時期にたびたびニュースになる東京・渋谷も劇場中では登場する。
 そうした内容に合わせて、本作はハロウィンに合わせて全国でリバイバル上映をした。フィルムは本上映からさらにプラスアルファの仕上げにこだわった特別バージョンで、原作者・青山剛昌が描き下したハロウィングリーティングカードも配布するイベント感たっぷりのものになった。
 こうした仕掛けが狙い通りファンに刺さり、週末の土日2日間だけでも8万2000人の動員、興行収入は1億1400万円となった。これにより累計動員数で680万人を超え、興行収入も94億8000万円とシリーズ最高になった。特別条理は11月7日(月)まで続き、さらにもう一度週末の上映がある。シリーズ初の95億円突破は間違いないだろう。

 『名探偵コナン』は長年人気のシリーズだが、劇場映画の興行は、過去10年間でますます拡大している。2013年頃までの興行収入は30億円前後であったが、2010年代より急伸。ここ数年は100億円の大台突破になるかが注目される。
 これで『名探偵コナン ゼロの執行人』(2018年)、『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』(2019年)が90億円台となったが、100億円台はまだない。『ハロウィンの花嫁』の過去最高記録更新は、作品のポティンシャルがまだまだあることを示している。今後のシリーズのさらなる活躍を期待させるものだ。

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