文化庁、インターネット海賊版の著作権侵害相談窓口をスタート

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 文化庁は2022年8月30日から、インターネット上での海賊版による著作権侵害に関する相談窓口業務をスタートした。相談窓口の設置は、今年3月の文化審議会著作権分科会の中間まとめ「国境を越えた海賊行為に対する対応の在り方について」での提言にもとづくものだ。
 今年6月より開設している「インターネット上の海賊版による著作権侵害対策情報ポータルサイト」に新たな機能が加わったかたちだ。対象は主に主にインターネット上の海賊版による著作権侵害で、相談者はポータルサイト内の相談受付フォームから内容を送る。回答は原則として電子メールにて実施、また案件によってはこの分野で知見が多い弁護士との無料個別面談も行う。

 近年はアニメを中心に、日本の映画やテレビ番組の海外輸出が増えている。正規配信が市場を拡大するが、権利者に許諾なく配信する違法な海賊版サイトは依然多い。こうした行為は著作権者らに大きな被害を与えている。
 海賊版への対策が進むいっぽうで、サーバーを日本から摘発が及びにくい国に設置するケースが増えるなど巧妙化する傾向がある。コンテンツ関連企業には中小企業が少なくなく、違法行為に対する十分な知識がないことも多い。相談窓口の活用が、そうした企業や著作権者の助けになりそうだ。

インターネット上の海賊版による著作権侵害対策情報ポータルサイト
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/kaizoku/index.html

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