日本コンテンツの権利侵害対策を進める(一社)コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は、2024年8月26日、ブラジルにおける対策の成果を報告した。
対策は2023年より進められており、同3年9月に日本アニメの海賊版サイト3つを東映アニメーション、東宝、バンダイナムコフィルムワークスがCODAを通じて現地で刑事告発を行った。今年3月にその3サイトが摘発され、閉鎖された。
これらの海賊版サイトは「海外発・海外向け」の日本アニメの海賊版サイトで、ポルトガル語字幕をつけて公開し、広告収益を得ていた。また日本からアクセスするIPアドレスをブロックすることで、日本の権利者に発見されないようにしていた。
また調査過程で明らかになった他のサイトでも、13サイトが閉鎖されている。合計16サイトの直近の月間平均アクセス数は約2100万だった。
さらにCODAは海賊版サイトのうち11ドメインを取得し、現在はアクセスをするとCODAが開設した閉鎖を通知するページへ自動的に誘導するようにしている。ユーザーの啓蒙活動に努めている。
今回の摘発は、2019年からブラジル政府が進める官民協力による海賊版サイト対策「404作戦」の一環でもある。このなかで日本アニメにフォーカスした「アニメ作戦(Operation Animes)」として実施された。
CODAは中南米地域では、日本コンテンツの海賊版サイトの蔓延がしていると問題視している。正規事業者が正規品の流通実現には、海賊版サイト対策が必要不可欠とする。
CODAの告発のほか、韓国のCOAでもウェブトゥーンを侵害する5サイの刑事告発をしている侵害対策強化のための国際連携のひとつとなった。