日本映像の世界流通REMOWが2.3億円資金調達 ShoPro、東映、博報堂DY、ADKなど出資

ファイナンス決算

 日本の映像コンテンツの世界流通事業拡大を目指すREMOW株式会社は、小学館集英社プロダクション、東映、博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、ADKエモーションズ、そして台湾のアニメ企画会社NADA HOLDINGS CORPを引受先として、2億3000万円の資金調達を実施した。
 REMOWは今年5月にも、12億8000万円の資金調達を行っている。その際には関西テレビ放送、集英社、ディー・エヌ・エー、テレビ東京、東映アニメーション、日本映画放送、フジ・メディア・ホールディングスなどが参加している。豊富な調達資金が事業投資を活性化させるだけでなく、大手エンタメ企業の相次ぐ参加がプロジェクトの推進力になりそうだ。

 REMOWは日本の映像作品を世界で楽しむ環境を作る目的で設立されている。番組を単純に販売するだけでなく、自らのサービスや流通網を構築することで主体的に日本の映像作品を国外に届ける。現在はニーズの高いアニメを中心に、実写や映画などのデジタル配信が主要業務だ。
 代表取締役の石井紹良氏は映像コンテンツのデジタル配給・アグリゲーションの国内関連業務大手のマイシアターD.D.の代表取締役社長。また取締役には海外映画ビジネスのベテランでフィロソフィア代表取締役社長の藤村哲也氏、集英社からも複数が加わっている。

 REMOWはアニメ配信事業のアニメカ有限責任事業組合とも連携している。アニメカは日本アニメ配信チャンネル「アニメカ」を運営し、Apple TV+などに提供する。
 また中南米では日本アニメ専門サービスのAnime Onegai S. De R.L. De C.V.と資本業務提携をしている。Anime Onegaiは日本アニメ専門サービス「Anime Onegai por ANIMEKA」を中南米全域で展開する企業だ。月額定額課金見放題のSVODのほか、広告付きの無料視聴のAVOD、さらにケーブルテレビとのサービス連携など幅広い視聴方法の提供を目指している。国内外ともアニメ配信事業は競争が激しいが、ローカライズにも力をいれることで幅広いサービスと共にクオリティを武器にする。

REMOW https://www.remow.com/
アニメカ https://animeka.tv/corp

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