エイベックス第1Qアニメ事業は増収減益 全体では業績急回復

ファイナンス決算

 音楽・映像などを展開するエイベックスの業績回復が続いている。2022年8月4日に発表された23年3月期第1四半期の業績は連結売上が前年同期比で46.6円増、284億7300万円と高い伸びをみせた。さらに利益では営業利益が前年の2億6200万円から22億8800万円に、経常利益は2億800万円から22億5000万円に、当期純利益は1100万円から16億7500万円に急伸している。
 回復はコロナ禍対応が進みライヴ公演数が増加したこと、また音楽事業のパッケージ販売数も増加した。一方で同社は「ライヴ市場に依存しない収益構造の確立」と「海外市場と新たなテクノロジーの開拓」を掲げている。現在はライブイベントの有料配信、音楽ストリーミングの販路拡大を目指している。

 新分野や海外マーケット期待されるひとつは、アニメ・映像事業である。エイベックス・ピクチャーズが中心となる部門である。
 こちらは売上高が増収ながら、営業利益は減少した。売上高は34億6100万円(40.8%増)、営業利益は3億3400万円(20.2%減)だ。 同社区分するアニメパッケージとそれ以外のアニメノンパッケージの区分ではいずれも売上は増加した。アニメパッケージは7億7500万円(17.7%増)、ノンパッケージは26億8500万円(49.3%増)だ。
 期間中は『パリピ孔明』や『キングダム』第4期、さらに配信向けの『スプリガン』といったタイトルが中心だ。『パリピ孔明』は音楽が作品の主題になっており、オープニング、エンディング、挿入歌も話題を呼んでいる。
第2四半期以降も話題作が続く、配信向けでは人気シリーズのスピンオフ『賭ケグルイ双』、シリーズ作品は『テクノロイド オーバーマインド』、映画では7月8日公開の『おそ松さん~ヒピポ族と輝く果実~』、10月公開『ぼくらのよあけ』などである。実写映画でも岡田准一や坂口健太郎が出演する『ヘルドッグ』が控えている。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. AnimeJapan2024
    ■凝った企業ブースが脱コロナ禍を演出  2024年3月23日から26日まで、東京都内で日本アニ…
  2. 第2回国際アニメーション映画祭
     新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月15日から20日までの6日間、新潟市内各所の会場で開…
  3. クランチロールアワード
     日本アニメ配信プラットフォームで世界最大規模のクランチロールが主催する「クランチロール・アニメアワ…
ページ上部へ戻る