出版大手の講談社が、映像作家の発掘と支援を目指したプロジェクト「シネマクリエイターズラボ」をスタートする。応募された映像作品の企画の中から支援作品を決定し、制作費として1000万円を提供、完成した作品は海外映画祭での上映や受賞を目指す。
プロジェクトは2022年6月20日の、国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア」のアワードセレモニー(SSFF&ASIA)の場で、講談社取締役社長である野間省伸が発表した。プロジェクト推進にあたっては国際映画祭として定評のあるSSFF&ASIAが協力する。
講談社は2021年より、従来の出版の枠を超えたジャンルのクリエイターの発掘とビジネス開発を目指した「クリエイターズラボ」を設立している。すでにマンガ・イラスト・小説のマッチング型投稿サイト「DAYS NEO」、インディーズゲームを対象にした「ゲームクリエイターズラボ」が進んでいる。
今回は出版、ゲームに続き、映像の場で活躍する才能の発掘を目指す。出版社と映像と言えば、これまでは映像化のための原作の提供、映像化を前提にした小説やマンガの公募などが中心だった。しかし今回は映像そのものを対象にし、映像作家を対象にすることで、これまでと異なる取り組みとなっている。
第1期の企画募集は2022年8月1日からスタートする。SSFF&ASIAが設ける特設ページで受け付ける。エントリーにあたっては絵コンテや脚本などの企画書と経歴書・過去作品のポートフォリオが必要となる。
制作を想定する作品は25分以内、実写映画のほかCGやアニメーション、さらにVRなども可能とする。制作手法ややジャンルは問わない。講談社は映像製作の打ち合わせや資金、宣伝といった部分でも協力をする。
講談社は同様のプロジェクトをすでにゲーム分野で展開しており、2度の応募に2千以上の企画応募があった。現在10作品以上のゲームが制作されており、8月には4タイトルが発売される予定だ。これに続く成果を、映像分野で目指す。
シネマクリエイターズラボ
https://www.shortshorts.org/kccl