講談社「週刊少年マガジン」とアメリカンコミックス出版のマーベルが、アメコミのキャラクターをテーマにしたマンガ賞を創設する。マガジン「マーベル」マンガ賞の創設を発表、応募受付を開始した。
日本を代表する少年マンガ誌と数々のスーパーヒーローでお馴染みのマーベルが手を組む驚きの企画になっている。さらにコンテストは、課題をマーベルの人気タイトルに絞っていることが特徴になっている。今回挙げられたのは、「アイアンマン」「キャプテンアメリカ」「スパイダーマン」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の4タイトルだ。応募者はこれらのテーマを自由にアレンジして作品を描くことが出来る。
応募作品は連載の1話目を想定した50ページ以内のネームと見本の原稿3枚。審査のうえ特選になると、賞金300万円とマガジン増刊での連載、単行本化が確約される。さらに米国にあるマーベル本社の見学やドローイングレッスンなどの研修を受けることが出来る。
これまでにないかたちのマンガ賞は、マーベルの日本進出とも絡んでいそうだ。米国のアメコミの出版では、人気タイトルを様々な作家に描かせることによって長くシリーズを続け、幅広いジャンルの作品を可能としている。
今回のコンテストは、そうした人材を日本でも発掘すると考えられる。マーベルのタイトルやキャラクターを日本でより受け入れられるために、日本のマンガ家を育成するかたちだ。課題となったタイトルが映画やアニメーションなどの映像化が多い作品であること、審査委員がマンガ家の真島ヒロ氏のほかはマーベルの副社長やクリエイティブ・オフィサー、チーフエディターなどマーベルのスタッフで構成されていることからも分かる。
応募の課題がマーベル作品であることもあるが、応募作品の著作権は全てマーベル・キャラクターズ(Marvel Characters, Inc.)に譲渡されることが銘記されている。ここにはコンテンスト実施する講談社は関与していない。ここからもマーベル主体のコンテストであることが窺える。