タカラトミーが2022年5月10日に発表した通期決算は、売上げ利益とも前年比で2桁の増収増益となった。近年の業績の復調ぶりを印象づけるものだ。連結売上高は1654億4800万円(17.2%増)、営業利益は123億4400万円(74.4%増)、経常利益は126億6600万円(76.7%増)、当期純利益は91億1400万円(69.6%増)である。
コロナ禍の影響で小売事業は低迷したが、定番玩具や『デュエル・マスターズ』、『パウ・パトロール』の販売が伸びた。アミューズメントマシンの『ポケモンメザスタ』や『ワッチャプリマジ!』も人気だった。2020年10月に買収した米国玩具会社ファット・ブレイン・グループも売上げを引き上げた。
利益面では売上高の伸びの拡大が利益も引き上げた。香港連結子会社の不動産を売却益で純利益が拡大した。
地域別の売上高では、日本のほか北中南米、ヨーロッパ、オセアニア、アジアの全地域で売上高が増加した。こちらもファット・ブレイン・グループの買収の影響が大きい。
欧米オセアニアでは、ベビー用品、農耕車両玩具が堅調だった。韓国では「ベイブレードバースト」と「トミカ」が堅調で、香港ではさらに『新幹線変形ロボ シンカリオンZ』の玩具出荷も伸びた。