中国映画が楽しむ上映企画「電影祭」が、2022年初頭から東京・池袋のグランドシネマサンシャインで毎週水曜に開催され話題を呼んでいる。中国映画の最新作や話題作が次々に登場することで、大人気になっているからだ。
その人気の高まりに、「電影祭」上映規模が一気に拡大することになった。2022年5月6日より、週一回の上映から連日上映となる。上映作品は週替わりで、これまで日程が合わずに苦労した人も一週間のなかから余裕を持って劇場に訪れることが可能だ。
さらに上映会場が大阪に広がる。大阪・シネマート心斎橋が新たな会場で、こちらも連日上映になる。さらにシネマート心斎橋ではグッズ販売の常設コーナーを設置するとしており、存在感も大きそうだ。上映時間やチケット情報は「電影祭」公式サイトで確認出来る。
「電影祭」の企画・配給は、東京・中野区の面白映画。また中国・香港のOpen Culture Entertainmentが共催として協力している。
上映枠拡大後も、引き続き人気の高いアニメーションが多くラインナップされている。日本でも既にヒットを重ねている『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』(字幕版)や3DCGの『兵馬俑の城』(字幕版)、キッズ向けの人気シリーズ『熊出没・ワイルドランド大冒険』(字幕版)、さらに1979年製作の傑作『ナタの大暴れ』(字幕版)とジャンルも多彩だ。中国アニメーションの多様さを知る機会にもなる。
一方で、実写映画の上映が増えるのに注目したい。『恋するシェフの最強レシピ』(字幕版)は中国・香港合作の恋愛コメディ、日本の俳優の金城武が主演している。『こんにちは、私のお母さん』は、中国で興行収入900億円超えという驚異的な大ヒット作だ。
4月29日から5月5日までは、シネマート心斎橋で関西進出記念「スペシャル上映イベント」開催する。こちらは7日間日替わりで『雄獅少年 少年とそらに舞う獅子』、『白蛇:縁起』、『ナタの大暴れ』、『熊出没 ワイルドランド大冒険』、『兵馬俑の城』『明るいほうへ』、『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』を上映する。いずれもアニメーション映画のため、ファンには堪らない一週間になりそうだ。
今後は、さらに開催地域を広げ全国上映を目指すという。また上映作品の拡大も視野に入れている。現在、中国では多数の映画が制作され、国際的評価の高い作品や大規模な撮影による大作映画も多い。しかし、日本で配給、上映される映画はわずかだ。電影祭は、このギャップを埋める試みでもある。
東京や大阪には中国出身の人が少なくなく、ビジネス的にはそうした層を観客として期待出来るのが強みだ。そこからさらに一般のファンに作品の魅力を伝われば、大きなヒットも見込める。アニメーション映画『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』の当初のヒットがこのパターンだった。中国映画の認知拡大に「電影祭」が大きな役割を果たしそうだ。
「電影祭」公式サイト http://chuka-eiga.com/den_ei_sai/