2022年4月21日より、東京・虎ノ門の台湾文化センターにて、「タイワニーズ・アニメーション~最新台湾アニメ展示会」が始まった。6月30日まで、台湾でリリースされた最新のアニメーション9作品をパネルで紹介する。
主催は台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター。台湾の商業アニメ-ションの独自性を紹介すると共に、日台の産業交流を目指している。台湾文化センターがこうしたイベントを日本で開催するのは、今回が初となる。
スタートに先立つ4月20日には、記者会見も開催された。展示会のキュレーションを務めた張永昌氏のビデオメッセージも紹介されるなど、台湾側の強い意気込みを感じさせた。
近年は世界的にアニメーションの市場が広がるなか、中国や韓国、タイなどアジア各国のアニメーション作品やスタジオへの注目が増している。これらの国々に較べると台湾のアニメーションの話題はこれまであまり多くなかった。
しかし台湾アニメーションの歴史は1950年代に辿ることができ、70年代には日本や米国から数多くの受託制作を受けることで産業を成長させてきた。80年代以降には次第にオリジナル作品を発展させてきた。一部の映画やシリーズを除けば日本で充分紹介されていない。今回はそうした機会になりそうだ。
今回集められた作品は、過去1年間にリリースされた作品にしぼった。特に目を惹くのは長編映画の2本。『諸葛四郎-英雄的英雄』と『妖果小學-水果奶奶的大秘密』、いずれも長年愛されてきたキャラクターをCGでエンタメたっぷりの長編に仕上げた。
テレビシリーズは2DタッチからCG、キッズファミリー向けからヤングアダルト向けまで多彩である。台湾文化センターによると台湾アニメーションの特徴は日本アニメの文法と北米アニメーションの表現力の融合だという。また00年代までは台湾文化と結びついたものが多かったが、10年代以降は国境を超えた広がりと多様性が特徴だ。急激に変化し、発展を続ける台湾アニメーションは、今後、見逃せない存在になりそうだ。
展示会の会場はパネルや関連グッズ、ビデオなどで作品を紹介するが、スペースはさほど広くないので気軽に見られる。虎ノ門という場所も便利で近くに訪れる際に足を伸ばせる。
じっくりと時間をかけるなら、4月22日(終了)、5月13日、5月20日、5月27日には上映会も実施されるので、こちらと合わせるにもよいだろう。展示会の詳細と上映プログラムはサイトにて確認出来る。
タイワニーズ・アニメーション–最新台湾アニメ展示会
https://jp.taiwan.culture.tw/information_34_144428.html