芸術選奨文部科学大臣賞に小島秀夫氏、新人賞によしながふみ氏

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 文化庁は2022年3月9日に、令和3年度(第72回)芸術選奨の文部科学大臣賞と文部科学大臣新人賞を発表した。芸術選奨は様々な分野で活躍し、優れた業績を残した人物を毎年顕彰している。
 表彰の選び方は時代と共に変化しており、現在は「演劇」、「映画」、「音楽」、「舞踊」、「文学」、「美術」、「放送」、「大衆「芸能」、「芸術振興」、「評論等」、「メディア芸術」の11部門からそれぞれ選出する。今年は大臣賞に16名、新人賞に12名が決定した。

 このうちメディア芸術部門では大臣賞にゲームクリエイターの小島秀夫氏、新人賞にはマンガ家のよしながふみさんが選ばれた。
 小島秀夫氏は1987年の『メタルギア』で一躍注目をされ、日本を代表するゲームクリエイターとして常に注目され続けてきた。今回は2021年9月にリリースされた『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』の成果が高く評価された。規模の大きさ、作り込みの深さ、クオリティの高さ、さらに作家性を顕彰の理由に挙げている。ゲーム分野での芸術選奨はこれまで少なく、大臣賞の受賞は宮本茂氏以来、2人目になる。

 よしながふみ氏は新人賞とするが、ベテランだ。男女逆転の江戸の歴史を描いた『大奥』、ゲイのカップルの日常を描いた『きのう何食べた?』が顕彰の理由に挙げられてい。『大奥』は長年連載が続いていたが、2021年に完結したばかり。先日は日本SF大賞も受賞している。完結を機会にあらためてスポットが当っている。
 マンガ分野は近年受賞者が増えており、大臣賞には諸星大二郎氏、秋本治氏、荒木飛呂彦氏が選ばれている。新人賞は井上雄彦氏、岸本斉史氏、ヤマザキマリ氏、さらに昨年は『鬼滅の刃』の吾峠呼世晴氏、一昨年は東村アキコ『偽装不倫』と3年連続で女性マンガ作家が続いている。

 メディア芸術部門はマンガ、アニメーション、ゲーム、メディアアートなどを対象に2008年から設けられている。
 アニメーション分野ではメディア芸術部門設立以前も含めて、これまで監督では宮崎駿氏、高畑勲氏、山村浩二氏、庵野秀明氏、片渕須直氏、湯浅政明氏、プロデューサーでは鈴木敏夫氏が受賞している。新人賞でも宮崎吾朗氏、細田守氏、長井龍雪氏、沖浦啓之氏らと多い。しかし本年はアニメーションからの受賞はなかった。

 一方映画では『ドライブ・マイ・カー』監督の濱口竜介氏、特殊メイクの江川悦子氏、新人賞には映画監督の吉田恵輔氏となった。濱口氏は2016年の新人賞に続く受賞だ。
 また濱口氏は同日発表された文化庁長官表彰(国際芸術部門)に『ドライブ・マイ・カー』を主演した西島秀俊氏と共に選ばれてもいる。こちらは芸術分野で国際的に活躍した個人を表彰するものだ。
 『ドライブ・マイ・カー』は第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で脚本賞、国際映画批評家連盟賞などを受賞、ニューヨーク、ロサンゼルス、全米の各映画批評家協会で最優秀作品賞を受賞するなど世界中で高い評価を獲得している。アカデミー賞4部ノミネートで、受賞も期待される日本映画界の期待の星だ。

令和3年度(第72回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の決定について
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/93677401.html

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