業界が舞台「ハケンアニメ!」2022年5月全国公開、東映アニメが監修

「ハケンアニメ!」

 アニメ制作の仕事をする人々を描いた実写映画『ハケンアニメ!』の2022年5月全国公開がこのほど発表された。『見えない目撃者』や『パラレルワールド・ラブストーリー』などで活躍する吉岡里帆が新人監督・斎藤瞳を演じ、アニメの頂点を目指して奮戦するストーリーだ。
 原作は直木賞作家・辻村深月は2014年に書いた小説で、監督は短編映画やCM、ミュージックビデオなどで活躍する吉野耕平が務める。中村倫也、柄本佑、尾野真千子といった豪華キャストも売りだ。

 注目を集めるのは、舞台を“アニメ業界”としていることだろう。近年、制作品数の拡大や海外での人気もあり、日本アニメが注目されることが増えている。一方で作品がどう生まれ、作られているかはあまり知られていない。本作ではそうした部分にスポットライトを当てる。
 作中では主人公・瞳に加えて、かつて大ヒット作で天才とされたが後が続かず崖っぷちの監督・王子千晴も登場、2人の監督とスタッフ・作品を軸に描かれる。タイトルの「ハケンアニメ」は、そのシーズン、その年を代表するヒット作品のこと。互いにこれを目指すというわけだ。

 業界ものとなると気になるのが、現実の業界をどこまで反映できるのかリアリティである。本作では日本最大のアニメーション制作会社である東映アニメーションが監修にあたるという。
 アニメファンにも気になる仕掛けも盛りだくさんになっている。劇中に登場するふたつのアニメ作品『サウンドバック 奏の石』と『運命戦線リデルライト』のPVを今回の発表に合わせて実際に制作し、発表。そのアニメーション制作には、プロダクション I.Gといった実際の人気スタジオが参加している。アニメ業界の今を知る映画にもなりそうだ。 


©️2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

映画『ハケンアニメ!』
https://haken-anime.jp/
原作:辻村深月「ハケンアニメ!」(マガジンハウス刊)
監督:吉野耕平
脚本:政池洋佑
出演:吉岡里帆、中村倫也、柄本佑、尾野真千子
制作プロダクション:東映東京撮影所
配給:東映

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