2021年国内配信市場4614億円19%増、ディズニー+躍進 GEM Partners調査

GEM Partners

 映像などのエンタテイメントマーケティングのGEM Partnersは2022年2月18日に、2021年の国内動画配信市場が推計4614億円であったと発表した。2021年の「定額制動画配信(SVOD)」「レンタル型動画配信(TVOD)」「動画配信販売(EST)」を合算したもので、前年比では19%増となる。GEM Partnersの独自の調査「動画配信(VOD)市場5年間予測(2022-2026年)レポート」からによるものだ。

 動画配信市場のなかでも大きな割合を占めるのが、月額や年間で支払いをすると多数の番組が見放題になるSVODである。2021年のSVOD市場規模は19.9%増で3862億円と推計した。
 またSVOD市場のプラットフォームごとのシェアを発表しているのも特徴である。これによれば2021年のマーケットシェアが最も大きかったのはNetflixで23.1%、プライム・ビデオの12.0%が続く。トップ2を米系の外資サービスが占めた。国内サービス最大は11.5%のU-NEXTである。U-NEXTはグループサービスのアニメ放題(1.1%)を加えるとAmazonを越える。

 GEM Partnersの市場シェアは契約者数でなく、売上げ規模で示されていることに注意が必要だ。このこともあり単価の安いアマゾンがNetflixに差をつけられ、単価の高いU-NEXTが浮上したとみられる。Netflixのシェアが前年20%から23.1%に拡大したのは契約者数の増加に、料金の値上げも理由にありそうだ。
 また2021年は「ディズニープラス」が3.9%から6%に躍進したのがトピックに挙げられている。推計売上は86%増で前年8位から6位に浮上した。10月の「スター」ブランド導入に合わせた、サービス強化が影響したとみられる。
 このほかシェアを伸ばしたのは「dアニメ」(4.2%→4.4%)。しかし「DAZN」(10.1%→9.8%)、「Hulu」(9%→8%)、「dTV」(6.7%→5.4%)などシェアを落とすサービスが目立っている。

 2021年以降も市場は拡大し、動画配信市場はベースシナリオで2026年には7241億円になると試算する。この場合年平均成長率は9.4%になる。映像ソフト(DVD・BD)市場の縮小は予測されるが動画配信市場の拡大あり、 映像市場模全体でも2026年まで年平均4.9%で成長を続けるとしている。
 GEM Partnersは「動画配信(VOD)市場5年間予測(2022-2026年)レポート」に、TVOD、ESTの市場規模やシェア、将来予測における楽観シナリオ、悲観シナリオもまとめている。

GEM Partners https://gem-standard.com/

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. AnimeJapan2024
    ■凝った企業ブースが脱コロナ禍を演出  2024年3月23日から26日まで、東京都内で日本アニ…
  2. 第2回国際アニメーション映画祭
     新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月15日から20日までの6日間、新潟市内各所の会場で開…
  3. クランチロールアワード
     日本アニメ配信プラットフォームで世界最大規模のクランチロールが主催する「クランチロール・アニメアワ…
ページ上部へ戻る