「劇場版 呪術廻戦 0」、邦画アニメ10本目の興収100億円突破

劇場版 呪術廻戦 0

 2021年12月24日公開のアニメ映画『劇場版 呪術廻戦 0』が、大きな記録を更新中だ。公開から43日目となった2022年2月4日に、劇場興行収入が100億円を超えた。その後も記録を更新中で、2月6日(日)の段階では興収104億5632万2400円、観客動員数は760万3732人に達している。
 劇場来場者の入場料金を合算する興行収入は映画のヒットの目安とされるが、なかでも100億円越えは年に数本あるかないかの大ヒットである。日本の映画史上でこれまで100億円越えは38本、邦画では12本に過ぎない。このうち9本が邦画アニメである。『劇場版 呪術廻戦 0』は、興収100億円越えの10作目に国内アニメ映画となった。

 アニメ『呪術廻戦』は集英社の「週刊少年ジャンプ」に芥見下々が連載中の人気マンガを原作にする。人の負の感情から生まれる呪霊を祓う呪術師を育てる東京都立呪術高等専門学校を舞台に、人間と呪霊との戦いを描いた物語だ。
 まずテレビアニメ化され、2020年10月から半年にかけて深夜枠にて放送された。このヒットを受けてのシリーズ初の映画化が『呪術廻戦 0』で、本作はテレビシリーズの前日譚として独立した作品としても楽しめる構成だ。マンガやテレビシリーズの大ヒットもあり当初より期待が大きかったが、コロナ禍のなかでの大きな結果は期待以上と言えるだろう。

 それでも『呪術廻戦 0』のヒットは、異例でもある。長年、劇場アニメの興収100億円越えは、宮崎駿監督の数々の作品、『君の名は。』と『天気の子』の新海誠監督の2作品といずれもテレビシリーズから派生しない劇場用のオリジナル作品であった。
 テレビアニメから派生する作品は『名探偵コナン』や『ONE PIECE』などはあるが、100億円はなかなか超えられない高い壁であった。とりわけ大人世代を取り込んだコアファンが多い深夜枠のテレビシリーズからとなればなおさらである。
 これが大きく変ったのが2020年10月に公開した同じく「週刊少年ジャンプ」連載作品を原作とする『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』だ。前例をいっきに突き崩し、過去最大級のヒットとなり注目浴びた。
 『呪術廻戦 0』のヒットはこれに続く。マンガ原作、テレビシリーズ発の作品をその知名度も活用することでメガヒットにする。新しいビジネススタイルを継承したことになる。今後もマンガ原作でテレビアニメ化され、大人世代も視聴する作品で、同じかたちでビジネスを目指すことが増えそうだ。

 そして『呪術廻戦 0』の記録は、今後も伸びそうだ。2月5日からは新たに4Dとドルビーシネマでの上映を開始、2月12日には大ヒット御礼舞台挨拶の各劇場中継上映も実施する。さらに2月19日からは入場者プレゼント第4弾の配布も始まる。ロングラン体制に入ると同時に、2度目、3度目を鑑賞するファンの散り込みも狙う。

『劇場版 呪術廻戦 0』
https://jujutsukaisen-movie.jp/
12月24日(金)~2月6日(日)
〇動員数 760万3732人
〇興行収入104億5632万2400円

[国内アニメ映画の興行収入100億円超え作品]
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』 (20年10月)  404.3億円
『千と千尋の神隠し』 (01年7月)  316.8億円
『君の名は。』 (16年8月)  250.3億円
『もののけ姫』 (97年7月)  201.8億円
『ハウルの動く城』 (04年11月)  196億円
『崖の上のポニョ』 (08年7月)  155億円
『天気の子』 (19年7月)  141.9億円
『風立ちぬ』 (13年7月)  120.2億円
『劇場版 呪術廻戦 0』 (21年12月)  104.5億円 
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』 (21年3月)  102.8億円

*2022年2月6日現在
*( )内は公開時期

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