愛知県は2022年秋の一部オープン予定であるスタジオジブリパークの開園日を2022年11月1日に決定した。パークは『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』『魔女の宅急便』など数々のヒットアニメを生み出してきたスタジオジブリの世界観をコンセプトにしたものだ。園内にはアニメ映画にまつわる様々施設が築かれる。
開園日を発表した1月27日には、ジブリパークが置かれる愛知県長久手市の愛・地球博記念公園にてプレスカンファレンスも行われた。愛知県の大村秀章知事、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー、監督の宮崎吾朗氏、岡村徹也プロデューサーら登壇し、パークの特徴や魅力を紹介した。
ジブリパークは22年11月に、まず「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3つのエリアがオープンする。さらに一年後をめどに「もののけの里」「魔女の谷」の2つの開業を目指す。園内は作品の世界観を表現した空間となる。
宮崎吾朗氏はこれまでにもスタジオジブリのテーマパークの提案を多くもらっていたことを明かす。しかし、いわゆるテーマパーク的な再現に違和感を持っていた。しかし愛知県でのジブリパークは、愛・地球博記念公園内の未利用にジブリパークが入ることに魅力を感じたのだという。
鈴木敏夫プロデューサーも「いわゆるテーマパークじゃない、基本的には公園であることを崩してはいけない」と話した。
また今回はジブリパークのオープンに向けた新しい試みも明らかにされた。スタジオジブリが愛知県の魅力を広く伝える観光動画を制作したというものだ。
動画のテーマは「風になって、遊ぼう。」。森の中を歩いていた少女がトンネルを抜けると愛知県の様々な場所に巡り合うというもの。最後にはジブリパーク内になる「メイとサツキの家」に辿りつく。長さ4分余りに愛知の魅力を詰め込んだ。
監督を『四月の永い夢』や『静かな雨』などで国際映画祭でも活躍する注目若手である中川龍太郎氏が務めた。音楽は『竜とそばかすの姫』や『血界戦線』『全裸監督』の岩崎太整氏、プロデューサーはアニメ映画で経験が豊富な石井朋彦氏。アニメではないが、スタジオジブリの得意とする暖かさを感じさせる作品に仕上がっている。ジブリパークのオープンに向けた盛り上げにも一役買いそうだ。