2020年10月17日、東京・六本木のEX THEATER ROPPONGIにて、「Netflixアニメラインナップ発表会」が開催された。Netflixはこれまでも自社が配信するオリジナルアニメをまとめて紹介するイベントをたびたび実施してきたが、その最新版となる。
Netflixでオリジナルアニメが本格的に登場して約3年だが、その作品数は急激に増加している。今回もそれを反映して、紹介作品は全部で16作品にもなった。すでに一部で制作決定が発表されているもののほか、本イベントで初めて制作が明らかになった作品もある。
制作決定が初出しとなった作品は、まずはマンガ家ヤマザキマリのベストセラーを原作にした『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』。これまでも実写映画化やアニメ化はあるマンガだが、今回はオリジナルエピソードも交えてになる。イベントはヤマザキマリ自身も登壇して、Netflixで映像化される想いも語った。
『天空侵犯』はDeNAのマンガアプリ「マンガボックス」の掲載、『極主夫道』も当初スタートはウェブと、デジタルマンガを原作とする。第2シーズン決定では、ストップモーションの癒し系作品の『リラックマと遊園地』があった。2018年の『リラックマとカオルさん』に続く。
人気キャラクターや大型作品の新展開が多かったのも今回の特徴である。フルCGで実現する『バイオハザード:インフィニット ダークネス』、ボンズとオレンジという人気スタジオが手を組んでシリーズアニメとする『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』、ポリゴン・ピクチュアズのアニメーション制作が明らかになった『パシフィック・リム: 暗黒の大陸』といった具合だ。
対称的に原作から開発するオリジナルシリーズでも話題を用意する『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』は、勢いのある人気スタジオWITスタジオのオリジナル。国際的なスタッフが注目される『エデン』、アメリカ人監督を迎えてMAPPAが制作する『Yasuke -ヤスケ-』、フィリピンを舞台にフィリピンで制作される『異界探偵トレセ』といった、ここでは海外が関わる作品が多くなっているのも特徴だ。
こうした豊富なラインナップの背景には、アニメが世界的によく視聴されている事実がある。アニメ チーフ・プロデューサーの櫻井大樹氏は、現在、全世界で1億世帯以上がアニメを視聴していることを明らかにした。これはNetflixの全契約世帯の半分を超える。さらにこの数は前年比で50%もの増加となった。アニメはよく観られ、さらに視聴者を増やしているというわけだ。
さらに日本でも半分以上の契約世帯が月に5時間以上のアニメを視聴しているともいう。人気番組であるアニメは、今後もさらにNetflixにおいて重要なジャンルになっていきそうだ。