11月18日に発表されたバンダイナムコホールディングスの2017年3月期第2四半期決算が好調だ。増収増益を実現しただけでなく、当初見通しを上回る伸びをみせている。これにより通期連結業績予想も上方修正した。
第2四半期までの連結売上高は2945億6900万円(8.0%増)、営業利益は389億400万円(24.9%増)、経常利益は382億9100万円(15.3%増)、当期純利益は301億7000万円(32.5%増)である。通期連結業績予想は売上高5900億円、営業利益と経常利益が共に570億円、当期純利益を390億円と予想する。いずれも前年をかなり上回り、売上高は過去最高を更新する見込みだ。
今期好調なのはゲーム関連のネットワークエンターテインメント事業、売上高は1790億4800万円(22.1%増)、セグメント利益は258億8900万円(75.2%増)である。家庭用ゲームソフ『DARK SOULS Ⅲ』の欧米地域での販売が好調、スマートフォン向けアプリゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』、そして海外では『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』が人気となった。
一方、トイホビー事業は、ガンダムシリーズ、仮面ライダーシリーズが堅調だったが、前期に好調だった「妖怪ウォッチ」が失速して減収減益だった。売上高は911億4800万円(12.3%減)、セグメント利益は69億5600万円(39.9%減)である。
映像音楽プロデュース事業も好調で、増収増益を確保した。同事業はバンダイビジュアル、ランティス、サンライズを主要会社としており、アニメ関連企業が集まっている。アニメ配信やイベント・ライブも含まれる。グループのなかで売上高は必ずしも大きくないが、利益率が高く、利益面での貢献が大きい。第2四半期は、売上高は275億400万円(16.6%増)、セグメント利益が80億5400万円(36.3%増)とトイホビー事業を超えた。
業績を牽引したの『ガールズ&パンツァー劇場版』、そして「ラブライブ!」シリーズだ。いずれも映像・音楽パッケージソフトが好調であった。加えて、『ガールズ&パンツァー劇場版』は関連商品の販売、『ラブライブ!』はライブイベントについても言及する。毎期、事業部門を支える「機動戦士ガンダム」シリーズからは、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅲ』の映像パッケージソフトが貢献した。
音楽映像パッケージの売上は109億円で前年同期比22%増にもなる。通期でも前年の178億円を上回る190億円を見通す。映像音楽プロデュース事業の中核となる。