一般社団法人 日本玩具協会は、2020年6月24日に2019年の国内玩具市場規模を発表した。希望小売価格ベースの市場で前年比2.6%減の8153億円となった。前年比では小幅マイナスとなったが、2018年は過去最高であったため、6年連続8000億円超と高いレベルを維持している。
ジャンルごとでは伸び率が高かったのはジクソーパズルで、16.1%増の115億2500万円。ディズニーや『鬼滅の刃』、『名探偵コナン』などキャラクターものが牽引している。金額ベースではカードゲーム・トレディングカードゲームが4.9%増の1130億3100万円で、前年より52億円多い。『遊戯王』や「ポケモン」の人気が高かった。
一方で、女児玩具が苦戦した。2018年に高い成長となった反動もあり、15.5%減の600億4200万円。そのなかで『すみっコぐらし』が人気であった。
日本玩具協会の玩具市場調査は、例年は6月上旬に開催される東京おもちゃショーに合わせて発表されてきた。しかし、本年は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、6月11日から14日に予定されていた「東京おもちゃショー2020」は開催を中止している。
これにより玩具市場調査は、例年より遅れた公表になった。やはり東京おもちゃショーに時期に決定、発表されてきた「日本おもちゃ大賞」は現在までで発表されていない。
多くの業界で新型コロナウイルスによる業績への影響が懸念されている。しかし日本玩具協会では、2月以降の休校や自粛が続く中で、ジグソーパズル、立体パズル、一般ゲーム、スポーツ玩具、アクセサリーなどを作る女児ホビー玩具やブロック玩具などが売り上げを大きく伸ばしているとしている。暗いニュースが多いエンタメ業界のなかでは、希望が窺えるものだ。