
オリジナル長編劇場アニメ『ghost(仮題)』の製作が、フランスで開催中のアヌシー国際アニメーション映画祭で発表された。本作は夏目真悟監督の初のオリジナル劇場アニメとなる。
主人公は星空を守るために世界の不条理に反抗する少女ニケ、、彼女の孤独と勇敢さ、他者との関わりによる心の機微を叙情的に描くとする。夏目監督によれば、誰しもの心の中にある言葉にならない本物の気持ちが“ゴースト”とのこと。「虚構とも言えるアニメーションで、今の時代性を汲んだ、リアリティを追求した作品」を目指す。
夏目真悟は2014年のアニメシリーズ『スペース☆ダンディ』で監督デビューをし、その後は『ワンパンマン』、『ACCA13 区監察課』など話題作でキャリアを重ねた。2022 年には劇場版『四畳半タイムマシンブルース』で劇場監督も務めている。
なかでも監督・脚本・原作・演出を自ら担当したオリジナルシリーズ『Sonny Boy』では大きな作家性を発揮し、話題呼んだ。同作はアヌシー国際アニメーション映画祭テレビ部門コンペティション部門にもノミネートされており、夏目真悟の名前を世に広めた。
『ghost(仮題)』でも原作のひとりとなり、監督だけでなく脚本も務める。作家性の高い作品になりそうだ。
アニメーション制作は、今敏監督の作作品や細田守監督の『時をかける少女』 『サマーウォーズ』、片渕須直監督の『この世界の片隅に』 になど、世界で高い評価を獲得した傑作を数多く世に届けてきたマッドハウスが担当する。またキャラクター原案はマンガ家のオノ・ナツメ、キャラクターデザインに久貝典史と実力派が並ぶ。
2027 年に劇場公開予定で、今回は世界最大のアニメーション映画祭として知られるアヌシー国際アニメーション映画祭の併設国際見本市MIFAでの制作発表となった。日本だけでなく、海外に向けて大きくアピールするのが狙いとみられる。
オリジナル劇場長編アニメーション『ghost(仮題)』
2027 年公開予定
原作: 夏目真悟、鈴木智尋、バンダイナムコフィルムワークス、マッドハウス
監督・脚本: 夏目真悟
キャラクター原案: オノ・ナツメ
キャラクターデザイン: 久貝典史
アニメーション制作: マッドハウス