「ポケパーク カントー」よみうりランドに開発、ポケモンと読売グループが新会社設立

ポケパーク カントー

 東京都稲城市と川崎市多摩区に位置する大型アミューズメント施設「よみうりランド」の一角に、ゲームやアニメで人気の「ポケモン」をテーマにしたエリアで出来る。株式会社ポケモン、よみうりランド、読売新聞東京本社の3社は、共同でよみうりランド内の一部エリアを「ポケモン」をテーマにしたエンタテインメント「ポケパーク カントー」として開発、運営事業を行うと発表した。
 2023年12月12日には、事業を進める合同会社ポケパーク・カントーを設立。ポケパーク・カントーは、ポケモンとよみうりランド、読売新聞東京本社が出資する。資本金は1億円、ポケモンの本社と同じ東京・六本木に本社が置かれる。また代表社員をポケモンとよみうりランドが務める。
 エリア開発にあたっては、世界中のポケモンファンが国・地域や言葉の壁を越えてポケモンを感じられる空間を目指す。施設の具体的内容や着工・竣工時期、投資規模などは明らかにされていない。詳細は今後決まり次第、告知する。

 よみうりランドは1964年にオープンした日本を代表する遊園地施設で、55万㎡の広大な敷地を持つ。豊かな自然が残る多摩丘陵に様々なアトラクションを配置して長年人気を集めてきた。
 しかし近年は東京ディズニーリゾートに加えて大阪のUSJなど、キャラクターを打ち出した大型施設が集客を伸ばして競争が増している。同じ東京にあった大型遊園地の豊島園は2020年に閉園した。跡地の一部には、海外の人気映画「ハリー・ポッター」を題材にした「ワーナーブラザース スタジオツアー東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター」が開業している。
 よみうりランドはこうした施設に対抗するために、同じように人気キャラクターを活かしたパークに乗り出す。エリア開発にあたり新会社を作ることは、長期間にわたる本格的な施設を想定していると見ていいだろう。

 ポケモンは1996年に発売されたゲームソフト『ポケットモンスター 赤・緑』をスタートに、その後は様々なシリーズを展開している。この最初のゲームソフトの舞台が、今回エリアの名称にも取られているカントー地方だ。作品を代表する舞台がファンにお馴染みという点で、多くの来場者を呼び込むことになりそうだ。
 読売新聞東京本社は2009年より、読売新聞朝刊で「ポケモンといっしょにおぼえよう!ことわざ大百科」連載するなど、ポケモンとのいろいろなコラボレーションに取り組んできた。よみうりランドでも、2021年に自然の中でポケモンと触れ合う「ポケモンワンダー」をすでに展開している。
 こうした経験が、「ポケパーク カントー」でも活かされることになる。日本型の新しいテーマパークが生まれるのか、今後も関心を集めそうだ。

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