
実力派監督の伊藤智彦の手によってベストセラー小説『クスノキの番人』が劇場アニメ化される。東野圭吾が2020年に発表した本作は、国内では100万部を超えるヒットになり、日本だけでなくアジア地域を中心に海外でも人気が高い。
今年4月に発表されたこの話題のアニメの最新情報が明らかになった。アニプレックス配給で2026年1月30日に全国公開されることが決定した。
また公開日発表に合わせて、本作の初のアニメ映像にあたる特報も完成した。追い詰められ起こした罪により逮捕された主人公・玲斗、そして突然、玲斗の前に現れ叔母と名乗り神社に佇むクスノキの番人になることを条件に玲斗の釈放に協力するという千舟が登場する。玲斗の声は高橋文哉、千舟役は天海祐希が演じている。
さらに注目されるのは、スタッフ陣である。監督が『ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』や『HELLO WORLD』の伊藤智彦はすでに明らかにされていたが、加えて脚本に岸本卓、キャラクターデザインに山口つばさと板垣彰子、美術監督に滝口比呂志とやはり実力派が並んだ。山口つばさは、『ブルーピリオド』などで人気のマンガ家である。
また当初はA-1 Picturesとされていた制作は、新たにA-1 Pictures / Psyde Kick Studioと変更されている。Psyde Kick Studioは2025年に社内レーベルとしてA-1 Picturesの立ち上げられたばかり。「より自由で独創的な表現」、「若手クリエイターとの挑戦的な取り組み」、「斬新的な企画・制作フローの開発」を掲げている。ビジネス的な取り組みであると同時に、アニメ表現やクリエイティブを生み出す仕組みの場とも考えられる。
A-1 Picturesはソニーグループのアニメプレックスの制作子会社。今回は劇場配給もアニプレックスが担当しているから、様々なかたちでのアニプレックスの注力作と考えてよさそうだ。
『クスノキの番人』
https://kusunoki-movie.com/
原作: 東野圭吾
監督: 伊藤智彦
脚本: 岸本卓
キャラクターデザイン: 山口つばさ 板垣彰子
美術監督: 滝口比呂志
制作: A-1 Pictures / Psyde Kick Studio
配給: アニプレックス