放送アニメ番組の2019年度海外輸出442億円、前年度比9.1%増

ファイナンス決算

 総務省は日本の放送コンテンツの海外展開動向をまとめた「放送コンテンツの海外展開に関する現状分析(2019年度)」の最新版を公開している。この調査によれば、2019年度の日本の放送コンテンツ海外輸出額は529億5000万円だった。輸出額の中には番組放送権、インターネット配信権、ビデオ・DVD化権、番組フォーマット・リメイク権、商品化権などが含まれている。
 2014年度から18年度までの二桁増に較べ1.9%増と伸び率は鈍化したが、増加基調は維持した。また販売作品数は3903本、こちらも前年度から5.4%増と増加となった。

 ジャンル別では、アニメの存在感が依然大きい。アニメは442億4000万円で、放送コンテンツ海外輸出額全体の約85%を占め、さらに前年度比でも伸び率が9.1%となった。引き続き海外でのアニメ人気の高さに輸出全体が支えられている。
 またバラエティは45億3000万円と37%増と人気を集めたが、ドラマは前年度の33億1000万円から28億8000万円に減少した。バラエティは番組フォーマット/リメイク権の売上げのほとんどを占める。
 地域別ではアジアが54%、北米が26%、ヨーロッパが9%強である。放送コンテンツの主要な輸出先は中国と米国とされるが、そうした状況を反映しているとみられる。アニメに限ってもアジア向けが248億9000万円、北米向けが113億9000万円、ヨーロッパは44億2000万円にとどまっている。

 販売権利の種別シェアも興味深い結果になっている。インターネット配信権が29.2%と番組放送権の23.8%を上回る。さらにかつては主力販売権利であったビデオ・DVD化権は2.3%に過ぎない。輸出の中心が配信権に移っていることがここからも分かる。
 しかし金額ベースでは成長を続けてきたインターネット配信権は前年度の173億9000万円から11%減の154億5000億円と下げに転じている。番組放送権は126億1000万円と微増だ。
 一方で商品化権が前年度比18.4%増と大きく伸び、インターネット配信を上回った。商品化権にはゲーム化権が含まれており、こちらは昨今の人気アニメのゲーム化権の活発化が数字に表れたとみてよさそうだ。

「放送コンテンツの海外展開に関する現状分析(2019年度)」
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu04_02000167.html

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