コロリドとパンケーキ、2つのポケモンオリジナルアニメがYouTubeで公開

ユメノツボミ

 YouTubeチャンネル「ポケモン Kids TV」に、6月2日より2つの新作アニメが登場した。ポケモントレーナーの旅立ちを描いた『ユメノツボミ』と、ヒーローになりたいヤンチャムと少年の出会いと成長がテーマとなった『ヒーローになりたいヤンチャム』である。いずれもこれまでのポケモン作品とは異なる主人公を据えたオリジナル作品となっている。
 「ポケモン Kids TV」の新作オリジナルアニメは、2020年6月に公開された『ズルッグとミミッキュ』(アニメーション制作ダンデライオンアニメーションスタジオ)が第一作。両作はこれに続く、第2弾、第3弾になる。

 『ユメノツボミ』のアニメーション制作は、スタジオコロリドだ。やはりウェブで展開して人気を集めた『薄明の翼』に続くオリジナルポケモンアニメでの起用となる。スタジオコロリドは『ペンギンハイウェイ』や『泣きたい私は猫をかぶる』で注目を集める新進気鋭のスタジオである。監督は『薄明の翼』に続き山下清悟が担当する。
 『ヒーローになりたいヤンチャム』は、2019年に設立されたばかりのスタジオであるパンケーキが制作する。先駆的なデジタル技術の導入に積極的で、今回は制作に2DスタイルのCGツールBlenderを使用している。2Dイラストタッチと3Dを組み合せた映像が魅力となっている。監督・脚本は山元隼一が務める。
 スタジオコロリドとパンケーキはいずれも、独立系のアニメ製作会社として事業拡大に積極的なツインエンジンのグループ会社だ。新分野に積極的なツインエンジンの戦略も垣間見える。

 「ポケモン Kids TV」は2019年2月1日(金)に、小さな子ども向けに株式会社ポケモンが開設した公式YouTubeチャンネルである。ポケモンの歌や世界の童謡、英語や知育系動画といった子ども向けの番組を配信している。
オリジナルアニメは、このほか目玉コンテンツのひとつになる。いずれの作品も十数分程度と、ネット視聴に最適化された長さにされている。またキャラクターのデザインも採用し、従来のテレビ放送や劇場作品と異なったファンの獲得を目指していることがわかる。YouTubeの積極的な活用はネット動画に親しみのある子どもたちにアプローチしやすいとの狙いからだろう。
 株式会社ポケモンは「ポケモン Kids TV」だけでなく、英語で作品を送り出す姉妹チャンネル「Pokémon Kids TV」も展開している。日本だけでなく、海外でもネット動画配信を、今後もますます活用しそうだ。

「ポケモン Kids TV」
https://www.pokemon.jp/special/Pokemon-KidsTV/

「ユメノツボミ」【POKÉTOON】

「ヒーローになりたいヤンチャム」【POKÉTOON】

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