フジ・メディアHD第2四半期までで黒字確保 ポニーキャニオンはパッケージ減収で赤字に

ファイナンス決算

フジ・メディア・ホールディングスの業績が上向いている。10月31日に発表された同社の2017年第2四半期の連結決算は、増収増益となった。とりわけ収益の伸びが大きい。放送事業の採算が改善したほか、好調な都市開発事業が牽引した。
連結売上高は3276億100万円(5.1%増)、営業利益は133億100万円(171.1%増)、経常利益177億3500万円(117.1%増)、当期純利益127億3200万円(150.7%増)だった。
売上の伸びが大きかったのは都市開発のほか広告事業、放送事業と映像音楽事業は微減となった。利益面では都市開発と放送が伸長したが、制作事業は利益を落とした。

放送事業の売上は1586億4100万円(1.2%減)、セグメント利益は35億1200万円(694.6%増)。視聴率の伸び悩みからスポット広告が減収になったのが響いた。一方、『暗殺教室~卒業編~』がヒットした映画事業は増収だった。
制作事業は番組受注の減少、受注単価の下落が影響した。売上高は241億8600万円(8.7%減)、セグメント利益は、10億800万円(30.1%減)である。

映像音楽事業では、同部門の中核企業のポニーキャニオンが減収だった。中心となるヒット作品が少なく、パッケージ販売が減少した。売上高は158億8500万円(6.4%)、営業損失が2億6900万円となった。前年同期に続けての赤字だが、損失幅は縮まっている。音楽出版のフジパシフィックミュージックは、減収増益。映像音楽事業全体では、売上高231億3400万円(3.0%減)、セグメント利益は1億8000万円と営業損失から反転している。

フジ・メディア・ホールディングスは、第2四半期決算の数字を受けて、通期業績予想を変更した。連結売上高の見通しをやや引き下げる一方で、経常利益、当期純利益を引き上げる。
連結売上高は6632億円、営業利益272億円、経常利益344億円、当期純利益245億円。売上高と利益のいずれもが前年を上回る見込みだ。

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