映像やゲーム、書籍・雑誌、玩具などコンテンツ創出に関係の深い企業が、2022年卒業予定の大学生・大学院生の間で人気が高まっているようだ。日本経済新聞と就職情報のマイナビが2021年4月9日に発表した「就職人気ランキング」で。こうした企業のランキングが前年比で急上昇している。
ランキングは両社が2022年3月卒業・修了予定の大学生、大学生約4万1000人の回答をまとめたものだ。毎年実施され、就職企業人気の指標になっている。
今年の文芸総合のトップ10には、音楽・映像プロデュースからソニーミュージック6位、玩具のバンダイ7位、講談社10位がランキングされた。それぞれ前年の10位、22位、27位から大きく順位をあげた。 トップ10以外でも50位までには、バンダイナムコエンターテイメント(46位→16位)、ポニーキャニオン(30位→17位)、集英社(25位→18位)、任天堂(50位→46位)、東宝(68位→49位)などコンテンツ系は人気だ。
さらに100位まででは、小学館(56位)、KADOKAWA(63位)、タカラトミーグループ(81位)。テレビ局ではTBSテレビ(87位)が最高だ。
他のランキング上位は金融や消費財、メーカーなどの企業が並ぶ。多くは採用人数が多い大企業で、一方コンテンツ系はこれらの企業と較べて売上も採用人数も少ない。企業としての存在感の大きさの一方で、ランキング以上に就職は難関と言えるだろう。
日経新聞では今年の傾向のひとつとして「巣ごもり需要の関連企業」としている。コンテンツ関連企業の多くが他産業に較べてコロナ禍で企業耐久力を発揮し、売上げを維持したことも理由にあるかもしれない。また近年のコンテンツ関連企業の急成長、グローバル化、これに関してメディアなどで取り上げられる機会が増えていることもあるだろう。
アニメ専業企業は採用数も限られていることから総合ランキングには見当たらない。しかし「その他サービス」の第2位にアニメ映像・音楽のバンダイナムコアーツが、日本郵政に次いで第2位にランキングされている。
「2022年卒版就職企業人気ランキング」
https://job.mynavi.jp/conts/2022/tok/nikkei/ranking22/