2021年1月20日、名探偵コナンファンを驚かす発表があった。2021年2月11日から3週間限定で、『名探偵コナン 緋色の不在証明』とタイトルした作品の上映が決定した。
「緋色の不在証明」は人気アニメ『名探偵コナン』のテレビシリーズから、「赤井一家」に関わるエピソードや名シーンを集めた総集編となる。これまでの劇場映画とは少し趣が異なる作品だ。
『名探偵コナン』は、1994年から青山剛昌が「週刊少年サンデー」に連載する人気マンガだ。96年にテレビアニメ化、97年に「時計じかけの摩天楼」で初の劇場アニメになり、そこから毎年4月に新作を全国公開してきた。
しかし当初20年4月に公開予定であった『名探偵コナン 緋色の弾丸』が、新型コロナ感染症の影響で公開日を一年延期している。本作は今年4月16日に公開されるが、一足早く、総集編上映の試みになった。
「緋色の弾丸」では、シリーズ中でも高い人気を誇るキャラクター赤井秀一がキーパーソンとなる。さらに彼の家族も総登場する。しかしその人間関係はやや複雑なうえ、これまでの作品では断片的に事実が明かされており、やや判り難い。
そこで映画を観る前にまずは「赤井一家」についておこうという予習・復習の役割が期待される。それぞれの正体や謎を徹底解剖する。
さらに今回だけの新規映像「赤井秀一からのシークレットメッセージ」を上映、「緋色の弾丸」の新予告も先行上映する。熱心なファンにはうれしいファンムービーでもある。
さらに今回の上映は、もうひとつ新型コロナ対応もありそうだ。1月8日以降、大都市圏を中心に再び新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発令されている。映画館の夜の上映が制限され、また公開延期などもあり、劇場で公開する新作映画が不足している。そうした間を埋めたい映画会社と、『名探偵コナン 緋色の弾丸』の事前プロモーションも期待する製作側の考えが一致した結果だ。
アニメ映画では昨年来、スタジオジブリ作品や「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズのリバイバルや『AKIRA』のドルビーシネマ上映などが実施され、好調な動員を実現した。『名探偵コナン 緋色の不在証明』はリバイバルとは異なった新しい作品の振り返りとなる。その成果にも注目が集まるだろう。
『名探偵コナン 緋色の弾丸』
https://www.conan-movie.jp/
『名探偵コナン 緋色の不在証明』
https://www.conan-movie.jp/alibi/index.html