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「今際の国のアリス」全世界1800万世帯が視聴、Netflixが日本市場強化
- 2021/1/20
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■年間売上高2兆6000億円、前年比24%増
2021年1月19日、世界最大の定額課金配信(SVOD)プラットフォームのNetflixが好調な2020年通期決算を明らかにした。2020年の年間売上高は249億9600万ドル(約2兆6000億円)で前年比24%増、営業利益は45億8500万ドル(約2800億円)で前年比76%増であった。
引き続きの成長を支えたのは契約者数の増加で、20年第4四半期は前年同期比で23%増、年間でも前年比で20%を超えている。一年で新たに3700万人の新規ユーザーを獲得した。とりわけ新型コロナ感染症が世界的に拡大した20年春から高い伸びを見せており、巣籠もり消費も追い風になったようだ。
■Netflixは世界で最もアニメを制作するスタジオに
このなかで日本を含むアジア太平洋地域の重要性が増している。Netflixによれば、地域のユーザー数は前年比65%増。日本でも昨年秋に契約者数500万人突破を華々しく発表したばかりだ。特に今後のユーザー獲得を目指す地域として、日本、韓国を挙げた。
こうした戦略は、オリジナル番組の制作投資とも連動している。2020年はオリジナルアニメの増加が目立ったが、実写ドラマにも注力していくことになりそうだ。21年には実写・アニメを合わせて25タイトル以上の日本発のオリジナルを配信する予定だ。アニメのラインナップもさらに拡大するとし、Netflixは最も多くのアニメ制作するスタジオのひとつであるとする。
■『今際の国のアリス』が大ヒット
決算資料では、20年12月10日に配信開始されたばかりの『今際の国のアリス』のヒットに言及している。麻生羽呂のマンガを原作に山﨑賢人、土屋太鳳の主演で撮られた本作は日本だけでなく世界40ヵ国・地域で総合トップ10に入り、日本発のオリジナル実写作品で過去最多の視聴者数を記録した。
米国以外で制作された番組のトップ10にランキングし、わずか28日間で世界全体で1800万世帯以上が視聴者した。韓国、台湾、香港、タイといったアジアに加えて、フランス、ドイツ、イタリア、さらにサウジアラビア、モロッコ、ジャマイカでもよく視聴された。いち早くシーズン2の制作が発表されたのも納得がいく。
このほかの人気番組は、米国番組が『ザ・クラウン』、『クイーンズ・ギャンビット』。2020年は『ミッドナイト・スカイ』や『ヒーローキッズ』といった長編映画に力を入れたのも特徴だ。CGアニメーション映画『フェイフェイと月の冒険』も4300万世帯で視聴された。Netflixは現在長編アニメーション映画にも積極的で、20年にはアニメ映画『泣きたい私は猫をかぶる』も配信されている。