6月15日(月)より世界最大のアニメーション映画祭である「アヌシー国際アニメ―ション映画祭」と国内マーケット「MIFA」のオンライン版がスタートした。大型映画祭のカルチャー、ビジネス機能をネット上に移しての試みが大きな注目を集めている。
これに合わせた日本側の活動も活発だ。映画祭のなかでは作品上映やセミナー、MIFAでピッチセッションなどを実施する。特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)も、文化庁「令和2年度メディア芸術海外展開事業」の一環として独自の特設サイトを開設、15日にスタートした。日本のアニメーションを海外にプロモーションするものでで、国内作品やピッチセッションを世界に向けて配信する。
サイトは東京藝術大学の岡本美津子副学長が企画ディレクターを務め、「ANIMATIONISM -All Creativity Welcomed-」をテーマにする。次の4つの分野からの構成だ。
①オンライン上映会
②スタジオ特集
③クリエイターインタビュー
④クリエイターズファイル(海外にお薦めしたい日本のアニメクリエイターの紹介)
オンライン上映は2プログラム、「ANIMATIONISM -All Creativity Welcomed-」は国内の短編アニメーションを中心に5作品、さらにストップモーションの話題作『劇場版 ごん – GON, THE LITTLE FOX –』も含む。もうひとつは国内の若手アニメーター育成プロジェクト「あにめたまご」で制作された『カラフル忍者いろまき』(シグナル・エムディ)、『風の又三郎』(武右ェ門)、『レベッカ』(ベガエンタテイメント)となっている。期間中、合計3回の配信を予定する。
スタジオ特集は、サイエンスSARU、スタジオ4℃、太陽企画[TECARAT]、トリガーの4社が登場する。さらにクリエイターインタビューは『鉄コン筋クリート』のキャラクターデザイン、総作画監督などで知られる西見祥示郎氏、それにトリガーの舛本和也氏という顔ぶれである。全体で日本のアニメーションの多角的な側面を紹介するかたちだ。
この他、VIPOはアヌシーMIFA内のピッチセッションも主催している。「Industry Territory Focus」で「“Japanese Animation Makes Your World Brighter!” ピッチリレー」を実施。国内のアニメスタジオ・事業者の企画をダイレクトに海外に伝える。ここでビジネスチャンスの開拓を狙う。
メディア芸術海外展開事業公式サイト
https://jmaf-promote.jp/global/en/animation/