10~20代向けネット番組「876TV」 バンダイナムコエンタがYouTube利用でスタート

「876TV」

バンダイナムコエンターテイメントが、勢いを増すネット動画配信を活用した新プロジェクトを10月20日からスタートした。「876TV」のブランドを掲げた複数ジャンルから構成されたネット番組をYouTubeを中心に配信する。
876TVは、スタート当初に「アソビ」「教育」「News」の3カテゴリーを設けた。声優による絵本朗読「えほん朗読クラブ」、ゲームに馴染みのないおじいちゃんとおばあちゃんがゲーム実況に挑戦する「おじぃとおばぁのゲーム実況もどき」、「ラブベリー」の人気モデルが登場する「おしえて♡ラブベリー」など多彩な番組が並ぶ。「アソビ」カテゴリーの番組制作では、HIKAKINやはじめしゃちょーなども所属するUUUMの協力も得る。

バンダイナムコエンターテイメントは、876TVを活用することで幅広い世代のユーザーとの接点の拡大を目指す。スタート当初、全ての番組は無料視聴となっている。収益回収モデルは気になるところだが、まずは動画視聴のデーターを通じた各世代のネット動画に対するライフスタイルの把握などに活用する。
将来的には、ネット動画を活用した新しい事業モデルも作りたいとしている。まずは認知度の向上と、ユーザー拡大に注力することになる。

バンダイナムコグループには、バンダイナムコライツマーケティングが運営するアニメ・特撮など配信するバンダイチャンネルがすでに動画配信の映像プラットフォームとしてある。こちらは既存の番組を有料で配信しており、オリジナルの無料バラエティ番組が多い876TVとはビジネスモデルは大きく異なる。
一方、バンダイナムコグループは、2011年にグループ各社協力によるファン向け情報チャンネル「バンダイナムコライブTV」を立ち上げた経験がある。しかし、事業は1年足らずでバンダイチャンネルに統合されている。

876TVの大きな特徴は、独自のプラットフォームを使うでなく、YouTubeで配信することである。YouTubeは現在、ニコニコ動画を初めとする他のプラットフォームを超え、国内の10代、20代前半の世代で最も利用されている動画配信サイトだ。YouTubeを使うことで多くのユーザーにダイレクトにつながる。
より多くのユーザーへのアプローチは、番組プログラムからも窺われる。現在はコアなゲームファンやアニメファンに向けた番組ではなく、カジュアルなバラエティ番組が多い。今後はカテゴリーを増やす予定とするが、まずはマスマーケットをターゲット、が明確だ。
バンダイナムコエンターテイメントは876TVを「分散型メディア」として、YouTube以外の動画プラットフォームの活用も視野にいれている。現在注目されているアプリを使った動画配信サービスなどに登場するなどの展開も考えられる。

バンダイナムコエターテインメト YouTubeチャンネル「876TV チャンネル」
https://www.youtube.com/c/bandainamcoentertainment

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. AnimeCanvas
     2024年5月23日、ソニーグループは都内で「ソニーグループ 経営方針説明会」を開催した。代表執行…
  2. AnimeJapan2024
    ■凝った企業ブースが脱コロナ禍を演出  2024年3月23日から26日まで、東京都内で日本アニ…
  3. 第2回国際アニメーション映画祭
     新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月15日から20日までの6日間、新潟市内各所の会場で開…
ページ上部へ戻る