テレビ東京HD中期経営計画でアニメ重点事業に 20年売上高は過去最高

ファイナンス決算

 テレビ東京ホールディングス(テレビ東京HD)は、2020年5月14日に代表取締役・役員の異動、20年3月期決算など大きな発表を相次いで行った。
 また14日には、2020年度から2022年度の3年間を視野にした「2020 中期経営計画」も明らかにした。新しい計画では2022年度までにグループ売上高を現在の1451億円から1580億円まで拡大し、売上高営業利益率は3.5%から4.7%への引き上げを目指す。これにより過去最高の売上げと利益を実現する。

 放送業界では、放送可能な時間の制約がある一方で、視聴率の低下や広告市況の厳しい現状もあり、放送事業の拡大は望めなくなっている。テレビ東京HDも放送収益についてはコストコントロールを強化することで落ち込みを最小限に抑えると守りの姿勢だ。
 拡大を狙うのは、放送外・放送周縁事業である。中期経営計画では、とりわけアニメ事業への取り組みを強調する。実際に20年3月期の決算では、アニメ事業売上高はテレビ東京単体で215億円3100万円と前年比6.1%増、2年連続で200億円を超えて過去最高を更新した。テレビ東京の放送事業以外の売上高の2/3を占め、利益面での貢献も大きかった。期待が大きくなる理由だ。

 テレビ東京HDは今期以降、さらにアニメ関連事業拡大を狙う。まず活発化している中国でのビシネスでは、現地で制作事業を開始する。
 また開業は延期になっているが、池袋のライブエンターテインメント施設「Mixalive TOKYO」での事業を進める。ここではライブとネット配信を融合した展開を予定している。

 2020年3月期のアニメ事業売上のうち、引き続き好調だったのは海外向けだった。215億3100万円のうち、海外売上は151億9200万円(10.5%増)で、全体の7割を占めている。中国向けの『NERUTO』の配信やゲーム展開が牽引した。一方で国内売上は商品化やビデオソフトの減少があり全体でも3.2%減少となり、63億3900万円である。
 売上げに貢献したのは、やはり海外で人気の作品である。売上高1位、2位は 『NARUTO』と『BORUTO』、3位以下は『遊戯王』、『ブラッククローバー』、『BLEACH』が続く。ロングランタイトルが多いなかで、『ブラッククローバー』が粗利益でも5位に入るなど、新たなヒット作も成長している。

[アニメ 通期タイトル別ランキング]
【売上高】
① 『NARUTO』
② 『BORUTO』
③ 『遊戯王』
④ 『ブラッククローバー』
⑤ 『BLEACH』
【粗利益】
① 『NARUTO』
② 『BORUTO』
③ 『ポケットモンスター』
④ 『遊戯王』
⑤ 『ブラッククローバー』

 このほか20年3月期は、グループ会社のアニメ専門チャンネル運営のエー・ティー・エックスの売上高も59億7000万円(15.0%増)と好調だった。広告関連やライツ事業売上がよかった。
 音楽出版関連でも、テレビ東京ミュージックがアニメ楽曲の二次利用を中心に好調だった。売上高は32億2500万円、前年比10.0%増である。国内では『Re:ゼロから始める異世界生活』、『新世紀エヴァンゲリオン』、海外では『FRIRY TAIL』が牽引した。

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